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アジア重視戦略が高めた軍事衝突リスク

マイケル・クレア
ハンプシャーカレッジ教授

The United States Heads to the South China Seas

Michael T. Klare ハンプシャーカレッジ教授。資源と紛争を研究テーマとする政治学者で、フォーリン・アフェアーズでも「資源開発技術の進化とアジアの海洋資源争奪戦」(2012年10月号)、「資源争奪戦の再来か」(2001年6月号)などを発表している。

2013年4月号掲載論文

アメリカがイラクとアフガニスタンの問題に気を取られている間に、中国は東シナ海と南シナ海における「議論の余地のない」領有権を思うままに主張するようになり、自国の立場を力で裏付ける軍事戦略をとるようになった。だが、2011年、オバマ大統領は「アジア太平洋地域は、グローバルな経済ダイナミズムの新しい中枢になった」と表明し、これらの海域での米軍事力の支配的優位の再確立に乗り出した。アメリカは領有権論争をめぐって中立を装っているが、現実には、中国と敵対する諸国に肩入れしている。このため、中国人の多くは、「ワシントンは中国の台頭を牽制しようと、領有権論争のある海域でより積極的な行動をとるように日本やフィリピンに働きかけている」とみている。こうした認識が、ワシントンに対する中国の不信と反発を強め、今後、海洋で偶発事故が起きる危険を高めている。アジア重視戦略は、これらの海域での小競り合いが起きるリスク、当事国が挑発行動をとるリスクを高め、南シナ海、東シナ海で戦争が起きる危険を高めてしまっている。

  • 錯綜する各国の思惑
  • 戦略的空白につけ込んだ中国
  • アジア重視戦略へ
  • 軍事衝突の危機

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