Roman Yanushevsky / Shutterstock.com

イランではなく、イスラエル に対するレッドラインを設定せよ
――アメリカのネタニヤフ問題

マイケル・C・デッシュ ノートルダム大学教授

The Israeli Prime Minister Crossed a Red line

2012年10月号掲載論文

「イランに対してレッドラインを示せなかった国際社会(アメリカ)に、イスラエルの行動を縛る道義的権限はない」。イスラエルのネタニヤフ首相は、イランに対するレッドラインを示すことを拒絶したオバマ政権への怒りを露わにし、単独でのイラン攻撃を明確に示唆する発言を繰り返している。だが、怒りを感じるべきはアメリカ人のほうかもしれない。アメリカにイランに対するレッドラインを示すように求め、それが受け入れられなければイランの核施設への単独攻撃も辞さないと表明したネタニヤフは、これまであらゆる面でイスラエルを支援してきたアメリカを、イランとの戦争に巻き込もうとしている。現状でレッドラインを定義して、適用するとすれば、それはイランに対してではなく、イスラエルの指導者たちに対してだろう。イスラエルはアメリカの国内政治に干渉すべきではないし、アメリカを不必要な戦争に引きずり込むのをやめるべきだ。

  • ギャンブルに出たネタニヤフ
  • イスラエルへの全面的支援
  • イランの脅威は誇張されている
  • イスラエルに対するレッドライン

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2012 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top