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債務ブレーキとドイツ経済のジレンマ
―― 国内投資か債務削減か

アダム・トーズ イェール大学歴史学教授

Germany’s Unsustainable Growth

Adam Toose イェール大学歴史学教授。専門はドイツ近代史、20世紀の経済史、歴史哲学など。

2012年9月号掲載論文

ドイツ経済はどうみても持続可能な状況にはない。民間投資の多くは外国へと向かい、国内投資はかつてなく低調だ。しかも、憲法に連邦政府と州政府の双方に均衡予算の維持を求める条項が付け加えられたことで、政府による借入が事実上できなくなっている。教育、エネルギー、育児など公的投資を必要としているセクターが数多くあるにも関わらず、政府は既存のプログラムを打ち切ることで、投資資金を捻出し、あとは、民間投資の活性化に期待するしかない状態にある。持続的な財政のためには、「肥大化する支出を抑える政策」、そして一方での「成長戦略」が必要だ。財政赤字に苦しむドイツの州、そして危機によって追い込まれているヨーロッパ諸国が成長戦略も必要としていることをメルケルは忘れている。ベルリンは国債で資金を借り入れ、それを投資に用いるかつてないチャンスを手にしている。だがこのままでは、ベルリンはそのチャンスを見過ごすことになりかねない。

  • ドイツ経済は停滞へ向かう
  • 不足する社会資本投資と均衡財政の呪縛
  • 教育、育児への投資
  • エネルギーへの投資
  • 内なる財政同盟
  • 緊縮財政と経済成長
  • キャッシュが動き出すまで

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