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CFR Interview
「ギリシャ後」のフランスとドイツの思惑
――統合の維持か、ユーロの解体か

セバスチャン・マラビー 米外交問題評議会シニア・フェロー(国際経済担当)

The Coming Eurozone Austerity Battle

2012年6月号掲載論文

ギリシャのユーロ離脱に伴う危機が国債を通じて他のヨーロッパ地域へと広がりをみせていくリスクはあまりない。だが他のルートを通じて、危機が拡大していく危険がある。ギリシャの銀行にユーロ建ての貯金をもつ人々は、(ユーロよりも価値の低い)新ドラクマ建てに交換される前に、預金を引き出そうとするだろうし、ポルトガルやスペインでも同じ現象が起き、ヨーロッパの周辺地域で銀行破綻が広がりをみせていくかもしれない。・・・さらに、ギリシャの企業が、例えばフランスの銀行への融資返済をストップすれば、銀行は大きなダメージを受け、フランス政府は銀行に公的資金を注入せざるを得なくなる。そうなれば、フランスの対GDP債務は、イタリア並みの深刻なレベルに上昇する。・・・この状況でドイツは統合を維持していくことのコストをどう評定するか。メルケルは実利と歴史の双方を考慮することになるだろう。

  • 選挙結果は何を意味するか
  • ギリシャがユーロを離脱すれば
  • 共通通貨の維持か、解体か
  • 次はアメリカ経済の番か

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