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国際通貨システムの未来
―― 再現されるのは1930年代か1970年代か

バリー・エイケングリーン
カリフォルニア大学経済学教授

When Currencies Collapse

Barry Eichengreen カリフォルニア大学バークレー校教授で、専門は経済学と政治学。著書にGolden Fetters: The Gold Standard and the Great Depression, 1919-1939, Oxford University Press, 1992.がある。

2012年2月号掲載論文

米欧経済がともに深刻な危機に直面しているために、ドルとユーロへの信任が揺らぎ始め、国際通貨システムそのものが動揺し始めている。1930年代の国際通貨システムの崩壊は、経済活動を抑え込み、政治的過激主義を台頭させて、世界を壊滅的な事態へと導いた。対象的に1970年代のブレトンウッズ体制の崩壊はグローバル経済にダメージを強いたが、致命傷を与えることはなかった。金、小国の通貨、人民元、SDRと、現状におけるドルやユーロの代替策はどれも問題があり、結局、現在の国際取引を支えられるのはドルとユーロだけだ。しかし、この二つの通貨の安定に対する懸念がさらに高まり、各国の中央銀行が保有するドルとユーロを手放していけばどうなるだろうか。1930年代に外貨準備を清算したときと同様に、資本規制策をとって資本の流れを制限するしかなくなる。1930年代、1970年代、われわれは今後どちらのシナリオを目にすることになるのか。グローバル経済の運命は生死の縁をさまよっている。

  • 準備通貨保有国の衰退と国際通貨システム
  • 1930年代――金本位制からの離脱
  • 代替通貨の模索から資本規制策へ
  • ブレトンウッズ体制の誕生と危機
  • ブレトンウッズの穏やかな崩壊
  • 二つの制度崩壊の余波はなぜ大きく違っていたか
  • 金、SDR、スイス・フランへのシフト?
  • 国際決済通貨としての人民元
  • 準備通貨としての人民元?
  • 新たな準備資産?
  • 今後再現されるのは1930年代か1970年代か

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