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Foreign Affairs Update
ヨーロッパの新しいドイツ問題
―― 指導国なきヨーロッパ経済の苦悩

マティアス・マタイス アメリカン大学准教授
マーク・ブリス ブラウン大学教授

Why Only Germany Can Fix the Euro

Matthias Matthijs アメリカン大学准教授。専門は国際政治経済学。経済危機のなかの政治、経済政策決定における経済思想の役割を研究テーマにしている。Mark Blyth ブラウン大学教授(国際政治経済学) 同大学付属ワトソン研究所ファカルティフェロー。専門は、理念をめぐる政治、政治体制など。

2011年12月号掲載論文

20世紀の多くの時期を通じて、「ドイツ問題」がヨーロッパのエリートたちを苦しめてきた。他のヨーロッパ諸国と比べて、ドイツが余りに強靱で、その経済パワーが大きすぎたからだ。こうして、NATOと欧州統合の枠組みのなかにドイツを取り込んでそのパワーを抑えていくことが戦後ヨーロッパの解決策とされた。だが、現在のドイツ問題とはドイツの弱さに派生している。ユーロ危機を引き起こしている要因は多岐にわたるが、実際には一つのルーツを共有している。それは、ドイツがヨーロッパにおける責任ある経済覇権国としての役割を果たさなかったことだ。かつてアメリカの歴史家C・キンドルバーガーは「1933年の世界経済会議ではさまざまな案が出されたが、リーダーシップを発揮できる立場にあった国の指導者が、国内の懸念に配慮するあまり、状況への傍観を決め込んでしまった」と当時の経済覇権国の姿勢を批判したが、これは、現在のドイツにそのままあてはまる。求められているのは、ルールメーカーではなく、指導者としての役目を果たすことだ。

  • EUによるクーデター
  • 何が問題なのか 
  • ベルリンでキンドルバーガーを読む
  • 五つの公共財
  • 新たなドイツ問題

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