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地球温暖化リスクと原発リスク
―― フクシマの教訓と新小型原子炉のポテンシャル

アーネスト・モニズ マサチューセッツ工科大学物理学教授

Why We Still Need Nuclear Power

Ernest Moniz マサチューセッツ工科大学物理学教授で、同大学のエネルギーイニシアティブ・プログラムのディレクター。1997―2001年に米エネルギー省次官補を務めた。

2011年11月号掲載論文

温室効果ガスが大気に蓄積されていくにつれて、電力をクリーンかつ安価に、しかも信頼できる形で生産する方法を見いだすことが、ますます切実な課題になっている。原子力は魔法の杖ではないが、(二酸化炭素を排出せずに)大規模な電力を生産できることが立証されている以上、フクシマを経た現在もその解決策の一部である。フクシマの教訓を生かして安全性を高めるとともに、建設コストを引き下げ、放射性廃棄物問題を解決しない限り、原子力エネルギーの大きな進展は期待できない。だが、小型モジュール炉(SMR)が実用化されれば、安全性とコストの問題は大きく改善される。SMR、再生可能エネルギー、先端型バッテリー、二酸化炭素回収・貯蔵技術の何であれ、新たなクリーンエネルギー上のオプションを作り出す試みを止めれば、10年後にわれわれは大きな後悔をすることになる。

  • 克服すべき課題
  • フクシマの教訓と原発コスト
  • 小型モジュール炉(SMR)のポテンシャル
  • 放射性廃棄物貯蔵問題
  • 民生部門と軍事部門の廃棄物貯蔵を区別すべき理由
  • 原子力と核拡散リスク
  • 温暖化と原子力への建設的アプローチを

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