Oscity / Shutterstock.com

ユーロゾーンの再構築を
―― インソルベンシーと資金不足を区別した危機対策を

ヒューゴ・ディクソン ロイター・ブレイキングニュース  エディター

Can Europe’s Divide House Stands?

Hugo Dixon フィナンシャルタイムズ紙のエディターを経て、オンライン・ビジネスジャーナルのロイター・ブレイキングニュースを立ち上げた。現在はブレイキングニュースのエディター。http://www.breakingviews.com/

2011年11月号掲載論文

かつてギリシャやイタリアは「競争力が低下している」と感じたときは、自国通貨を切り下げたものだ。その手段を奪われたユーロ導入後も、周辺国はユーロ建て国債の発行を通じて資金を借り入れることで、増税策をとることなく高い歳出レベルを維持した。だが、その結果、周辺国の多くが莫大な債務の山を築き、いまや破綻の危機に直面するリスクは限りなく高まっている。ここからどうユーロゾーンを守り、立て直していくか。財政統合やユーロ共通債では、目の前にある火事は消せない。それよりも、インソルベンシーによる危機と資金不足による危機を区別することだ。インソルベンシー危機に直面しているギリシャ、アイルランド、ポルトガルに管理型ディフォルトを認める一方、資金不足に派生する危機に陥っているイタリアとスペインには改革の意思を確認した上で、資金を供給する。こうすれば、経済のバランスが回復され、ヨーロッパは世界経済において再び大きな役割を果たせるようになる。

  • より同質性の高いユーロゾーンを
  • 単一通貨の功罪
  • ソブリン危機はなぜ起きたか
  • ユーロ共通債と救済策
  • 管理型ディフォルトを認めよ
  • ユーロ圏の最後の貸し手
  • 第3の方法

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

C) Copyright 2011 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top