メルトダウンの文化的背景
―― 閉鎖的原子力文化とチェルノブイリ事故
(1993年発表論文)

セルゲイ・P・カピッツァ モスクワ物理工科大学

Lessons of Chernobyl ―― The Cultural Cause of the Meltdown

Sergei P. Kapitzaモスクワ物理工科大学教授で、ロシア科学アカデミーのメンバー。ロシア自然科学アカデミーの副会長。ロシア科学アカデミーのカピッツァ研究所は、同氏の父親でノーベル物理学賞を受賞したピョートル・カピッツァにちなんで設立された。

2011年9月号掲載論文

山登りであれ、原子力工学であれ、危険を伴う行動の安全性を左右するのは人的ファクターだ。原子力施設の概念構築、設計、建設、稼働に至るまで、それに携わる人間の姿勢を考慮に入れなければならない。だが、安全の絶対的な前提であるプロフェッショナリズムの文化が、全般的にも技術領域においても、ソビエトの原子力産業には欠落していた。安全に関する指令や手続きは存在したが、ソビエトの原子力プログラムでは、この人的な側面における安全基準が満たされていなかった。これが、チェルノブイリ事故の文化的背景だった。

  • 原子力産業の文化
  • 徹底した秘密主義
  • 新世代の原子力エンジニアたち
  • ソビエトのエンジニア
  • ソビエト解体と原子力産業
  • 原子力産業の文化と伝統

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