CFRインタビュー
ヨーロッパのソブリン危機とイタリア
―― 最終的にはユーロ共同債の発行しかない

フランコ・パボンチェッロ ジョン・キャボット大学学長

Political Ripple of EU's Sovereign Debt Crisis

掲載論文

「今回の危機はヨーロッパの人々に自分がヨーロッパ人となることを夢見ているのか、それとも、結局は、ドイツ人、フランス人、イタリア人に戻るのかという命題を突きつけている」。ソブリン危機が、ヨーロッパで第3の経済規模をもつイタリアにも飛び火しかねない緊迫した情勢下で、ユーロ圏首脳は対ギリシャ第2次支援策で合意し、状況は一時的に落ち着いたかにみえる。だが、問題は残されている。7月中旬にも、ベルルスコーニ首相は緊縮財政プログラムを成立させることで、市場の動揺を抑えて、かろうじて危機発生を食い止めたばかりだった。イタリアがソブリン危機に陥らずにすんだのは、ポルトガルやスペインとは違って大きな対外債務を抱えていないからだと指摘するジョン・キャボット大学のフランコ・パボンチェッロは「国債の多くはイタリア人が保有しており、今後もイタリア人は国債を買い続けるだろう」とみる。だが、イタリアの政治的な不確実性が「市場のコンフィデンスを損なっている」と同氏は語る。「危機にどう対応すべきかをめぐってイタリアの政治家が困惑していることを、市場は懸念している」と語った同氏は、結局、ユーロゾーンは、ユーロ共同債の発行を含む、共通の解決策を模索するしかないとコメントした。聞き手は、クリストファー・アレッシ(cfr.orgのアソシエート・スタッフライター)

  • ヨーロッパの危機とイタリアの危機
  • 高まる社会不満と政治不信
  • ユーロの未来

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