Anton Watman/shutterstock

CFRインタビュー
朝鮮半島は一触即発の状況にある
――北朝鮮は核実験を準備し、韓国は核開発を議論している

スーミ・テリー 米外交問題評議会国家情報フェロー

No Good Option on North Korea

Sue Mi Terry  米中央情報局(CIA)北朝鮮担当シニアアナリスト、国家安全保障会議ディレクター、国家情報会議東アジア担当デュピィティ・オフィサーを経て、現在はCFRの国家情報フェロー。北朝鮮の権力継承問題、北朝鮮の核戦略、北朝鮮の不安定化の可能性を分析・フォローしている。

2011年6月号掲載論文

朝鮮半島は依然として緊張している。北朝鮮は、早ければ2011年の夏にも3度目の核実験を実施する可能性があるし、韓国に対してさらに大きな攻撃をする恐れもある。北朝鮮は、「おとなしくしているかと思えば、次に挑発行動をとるというサイクル」で動いていることを忘れてはならない。一方、韓国では、チョンアン号事件、ヨンピョン島砲撃事件以降、政府だけでなく、市民も北朝鮮に対する強硬路線をとるように求めるようなった。すでに、韓国が核開発を試みるべきかどうかも議論の俎上(そじょう)に載せられている。独自に核開発を試みるべきか、あるいは、アメリカの戦術核の再配備を求めるかどうかをめぐって熱い論争が起きている。かたや北朝鮮はますます核兵器を維持していく路線を固めつつある。リビアでの事態の展開が、核兵器が必要だとみなす金正日の確信をいっそう強めていると考えられる。実際、リビアをNATOが空爆した後、北朝鮮政府は、リビアのケースは「核を解体すれば、いかに危険な事態に直面するかの具体例だ」と表明している。

  • 北朝鮮へのすぐれた政策オプションは存在しない
  • 韓国の核開発?

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