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中国の現状と米中関係
―― 外交強硬路線と国内での人権弾圧

ジョン・ポムフレット
米外交問題評議会
中国担当非常勤シニアフェロー

U.S. China's Knotty but Necessary Ties

John Pomfret  ワシントンポスト紙外交コレスポンデントで、現在、米外交問題評議会の中国担当非常勤シニアフェロー。専門は、米中関係、中国。現在、中国の台頭と米中関係に関する著作を執筆している。

2011年6月号掲載論文

新指導層への権力移行プロセスがすでに始まっていることと、おそらく関係があるかもしれないが、中国はなぜ2年ほど前から対外的な強硬路線に転じたのか、その理由はいまもはっきりしない。だが、その悪影響が北東アジアのパワーバランスを微妙に変化させている。北朝鮮がチョンアン号を撃沈したときも、ヨンピョン島を砲撃したときも、中国が北朝鮮の行動を批判しなかったために、中韓関係は大きく冷え込んでいるし、日本との関係、ベトナムとの関係も依然として緊張している。一方で、クリントン長官が批判したように、中国は国内での人権弾圧を強めている。次期国家主席と広くみなされている習近平は、年内にワシントンを訪問する予定だが、ナショナリズム志向が強いと警戒されている部分もある。米中の軍事関係も経済関係もスムーズとは言えない。・・・「米中関係はすばらしく良好になることは決してあり得ないが、崩壊することもない」という朱鎔基の発言は、いまも現実を言い当てている。

  • 中国に苛立つ韓国、日本、ベトナム
  • 新指導層への権力移行
  • ひどい状態にある人権状況
  • 中国との軍事・経済関係

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