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CFRインタビュー
原発推進に慎重になるべきもう一つの理由
――不安定な中東における原発推進の危うさ

ジョナサン・パール 米外交問題評議会フェロー

Nuclear Concerns in Unstable Mideast

Jonathan Pearl   米外交問題評議会フェロー(核・原子力安全保障担当) クリストファー・ドッド上院議員(当時)の外交アドバイザー、ランド研究所の非常勤スタッフ、戦略問題国際研究所の核問題プロジェクト・ボードメンバーを経て現職。専門は核不拡散、原子力協力の問題点、抑止と戦略的安定など。

2011年6月号掲載論文

エジプト、リビア、チュニジア、バーレーンなど、外国の原子力企業となんらかの合意を交わしていた中東・北アフリカ諸国政府は、政治的混乱のなかですでに倒れるか、政権の存続を脅かすような国内的混乱に直面している。現状では比較的安定しているヨルダンやサウジアラビアなどでもデモは起きているし、同様に、将来において、国内が極度の混乱に陥っていくリスクは存在する。・・・中東・北アフリカ情勢が混乱し、しかも、フクシマ原発危機が収束していないこともあって、ワシントンは、数億ドル規模の資金をもたらすとはいえ、北アフリカ・中東諸国の原子力施設建設契約にしだいに否定的になっている。実際、今後の紛争において、原子力施設が後方攪乱の対象にされれば、これまでの紛争の象徴とみなされてきた「炎上する油田の煙」が、「市民生活の拠点である都市、水や食糧の供給を汚染する放射性降下物」にとって代わられていくかもしれない。・・・

  • 中東・北アフリカにおける原子力ルネッサンス
  • 核拡散のリスク
  • 原子力施設輸出のモラトリアムを
  • 原発施設の安全保障を確立するには

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