CFRインタビュー
アラブ世界で何が起きているのか
The Arab World's Unprecedented Protest
掲載論文
わずか数週間で、チュニジアのベンアリ大統領が民衆デモを前に亡命を余儀なくされ、エジプト、イエメンその他でも民衆デモが続いている。多くの場合、デモを主導しているのは若者たちで、その行動はソーシャルメディアやアルジャジーラなどで知った近隣諸国の出来事に刺激されている。特にアルジャジーラが現在の中東の流れを左右するアクターになっている。このタイプのデモは中東ではかつてみられなかったと、CFRのロバート・ダニンは言う。これまでのように反米運動という形をとるのではなく、「現地の問題に対する不満や反発からデモが起きている。しかも、それが、近隣諸国の出来事に刺激されている」。ムバラク大統領が息子のガマル・ムバラクを後継大統領にする道はもはや閉ざされたといってよく、ムバラクが次期大統領選挙後、政治的に存続できるかどうかさえ危ぶまれる、と同氏は語り、アメリカの政策にとって大きな意味合いは、「イスラエル・パレスチナ問題を解決することこそ、中東問題を解決する鍵」とみなしてきた、アメリカの中東政策の前提の多くが間違っていたことが、国内問題を前に立ち上がった今回の民衆デモで立証されたことだ、とコメントした。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)
- 反米でも汎アラブでもない中東の民衆デモ
- エジプトはどうなるのか
- アルジャジーラと民衆デモの連鎖
- アラブ社会の選択――正義か安定か
- イスラエル・パレスチナ問題は
- もはやアラブ政治の基準ではない
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