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アフガンの安定を左右する部族文化の本質

セス・ジョーンズ ランド・コーポレーション 上席政治学者

It Takes the Village

Seth G. Jones ランド・コーポレーションの上席政治学者で、『帝国の墓場で――アフガンにおけるアメリカの戦争』の著者。2009年に、アフガンの米特殊作戦部隊総司令官の参謀、顧問を務めた。国家建設、アフガン問題の専門家で、ジョージタウン大学の非常勤教授も兼務。

2010年7月号掲載論文

いまもアフガンの地方の村落では伝統的なジルガ(会議)とシュラ(協議)が重要な意思決定枠組みとして機能している。国の法律はまったく及んでいない。もちろん、アフガンの民衆は、問題を解決するのに、カブールの官僚ではなく、コミュニティの指導者を依然として頼りにしている。そして、タリバーンは、こうした部族、既存の現地ネットワークをいかに取り込むかを心得ているし、相手が協力しない場合には、力でこれを強制するという戦略をとっている。実際には、この戦略だけで、タリバーンのこれまでの成功の多くを説明できる。かたや欧米は、強固な中央集権体制を構築し、これが定着すれば長期的な安定を実現する助けになると考えているが、アフガンでは、それだけでは十分ではない。都市部には中央政府のトップダウンモデルを、そして地方では、部族、その他のコミュニティを取り込むためにボトムアップモデルをとり、二つをうまく組み合わせていく必要がある。

  • アフガンに関する大きな誤解
  • 中央からのアフガン再建策は間違っている
  • 部族、血族単位のアイデンティティ
  • タリバーンは各部族をいかに取り込んでいったか
  • 地方での巻き返し策を
  • 地方の治安は地方に委ねよ

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