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さらなる台頭を目指すインドが克服すべきハードルとは
―― 政治、経済的台頭と対米関係

エバン・A・フェイゲンバーム
米外交問題評議会アジア担当シニア・フェロー

India's Rise, America's Interest
― The Fate of U.S.-India Partnership

Evan A. Feigenbaum ジョージ・W・ブッシュ政権で南アジア、中央アジアの担当国務副次官補を経て、現在は米外交問題評議会のアジア担当シニア・フェロー。

2010年4月号掲載論文

インドは、経済成長を持続させるための国内改革への政治的支持を得ようと、格差対策として、社会保障制度の充実を試み、さらなる成長の基盤を整備するために、インフラ投資も増やしている。台頭したインドは、混乱の絶えない近隣地域よりも、むしろ、東アジアに目を向けるようになった。パキスタン以上に、中国を警戒するインドは、オーストラリア、日本、シンガポール、ベトナムという、同様に中国の台頭を警戒する諸国との関係を重視している。中国の強大化を警戒する東アジア諸国も、大きくて豊かなインドのことを、地域的なパワー・バランスの支えとみなしている。しかし、経済であれ、外交であれ、インドが今後のさらなる台頭を確実なものにしていくには、国内の教育・労働・治安問題を改善し、アメリカとの立場の違いを克服していく必要がある。米印は、アフガニスタン、パキスタン、中国をめぐって次第に明らかになりつつある立場の違いをうまく調整し、管理していく必要がある。

  • 変化した米印関係
  • 米印協調促進に向けた課題
  • 今後のインド経済の課題は何か
  • G20とG77の間
  • 近隣諸国との関係
  • 東アジアとの関係強化と対中バランス
  • パキスタン、中国をめぐる米印の思惑
  • 米印関係から不透明感を取り除くには

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