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CFRミーティング
ジョセフ・スティグリッツが語る
金融危機と規制、経済の不均衡、中国、ドルの将来

スピーカー ジョセフ・E・スティグリッツ  コロンビア大学教授 司会  スティーブン・R・ウェイズマン  ピーター・ピーターソン国際経済研究所公共政策フェロー

Global Economic Trends: A Conversation with Joseph E. Stiglitz

Joseph E. Stiglitz コロンビア大学経済学教授。クリントン政権で大統領経済諮問委員会・委員長を務め、2001年にノーベル経済学賞を受賞した。著著『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』でIMFを痛烈に批判したことでも知られる。

2010年3月号掲載論文

私の考えでは、今回の経済危機は金融システムが社会的な機能を果たしていなかったことを示す何よりの証拠だ。大きすぎて潰(つぶ)せない銀行が何をするか。リスクをとって成功すれば利益を独占し、リスクをとって失敗すれば納税者がその損失を埋め合わせる。これが現実に起きたことだ。貧困に苦しむ世界の人々を助けるためにも、地球温暖化の問題に取り組んでいくためにも巨大な投資が必要となる。重要なポイントは、資金を生産的な投資へと向かわせる方法を模索することだ。今回の経済危機は、金融システムがそのような機能を果たせなかったことを意味する。金融システムが果たすべき機能は、貯蓄をもっとも高いリターンをもたらす領域への投資へと向かわせることだ。世界でもっとも豊かな国の住宅部門に返済能力を超える水準になるまで資金を注ぎ込むのは、どうみても効率的ではなかった。(J・スティグリッツ)

  • 米経済の回復は堅調とはいえない
  • 消費と輸出
  • なぜ景気刺激策は十分ではなかったか
  • 金融規制の目的はどこに置くべきか
  • 中国はなぜうまくやっているか
  • グローバル・インバランスの本質
  • ドル基軸システムからの移行は可能か

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