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原油価格の安定がもたらす
地政学的チャンスに目を向けよ
―― 原油生産能力は増強され、
需要の伸びは低下する

エドワード・モース ルイス・キャピタル・マーケッツ マネージング・ディレクター

Low and Behold

Edward L. Morse 石油・天然ガス資源をめぐる著名な専門家で、プリンストン大学で教鞭を執った後、エネルギー政策担当国務省副次官補(1979~1981年)を経て、現在はルイス・キャピタル・マーケッツのマネージング・ディレクター。エネルギー問題をめぐる研究者、教師、ビジネス・コンサルタント、政策立案者としての多面的な活動経歴を持つ。

2009年9月号掲載論文

石油産業の専門家の多くは、世界経済が回復に向かえば、原油の高価格時代がすぐにでもやってくると考えているが、おそらくこの見方は間違っている。より可能性が高いのは、石油その他の資源価格が一定の枠内で変動する時代へと向かうことだ。・・・今後数年は、過去5年間に比べて、原油価格は低い水準で推移すると言っても問題はないだろう。なぜ原油の相対的低価格時代が到来するのか。それは、サウジが余剰生産能力(生産調整能力)を回復し、世界の需要の伸びが長期的に鈍化し、横ばいをたどると考えられるからだ。価格安定期に、産油国に対する建設的な外交を試み、産油国と消費国間のよりバランスのとれた関係を形作るべきだろう。

  • 石油市場構造の変化に向けた好機の到来
  • なぜ原油価格は高騰したか
  • 鍵を握るサウジの生産能力
  • エネルギー資源の生産は今後上向いていく
  • 価格高騰後の需要は長期的に低下する
  • 石油の地政学を考える
  • 資源開発融資に条件をつけよ
  • エネルギー対話に向けた大きな機会

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