ウクライナの安定こそ欧米の対ロシア関係の前提だ

エイドリアン・カラトニツキー/アトランティック・カウンシル シニア・フェロー
アレクサンダー・J・モティル/ラトガース大学教授

The Key to Kiev:Ukraine’s Security Means Europe’s Stability

Adrian Karatnycky アトランティック・カウンシルのシニアフェローでコンサルティング会社ミュルミドン・グループのマネージング・パートナー。
Alexander J. Motyl ラトガース大学教授(政治学)。

2009年6月掲載論文

ヨーロッパとロシアの安定した関係には、ロシア近隣諸国における安定が必要になる。そして、これら近隣諸国の安定はウクライナという鍵を握る国が安定して初めて実現する。一方、強大化したロシアがウクライナを隷従させることに成功すれば、ヨーロッパとアメリカがモスクワとの協調関係を築くのは事実上不可能になる。このジレンマを解く上で最大の障害は「覇権的なロシアを事実上無条件で支持すれば、ヨーロッパは地政学的・経済的に穏やかな環境を維持できる」と独仏が考えていることだ。ロシアとウクライナのいずれかを優先し、一方をおろそかにするのは、壊滅的な事態を招き入れる処方箋に等しい。

  • ロシア・ウクライナガス紛争の教訓
  • オレンジ革命後のウクライナ混乱
  • ユーシェンコVSティモシェンコ
  • 次期大統領は誰になる
  • ウクライナの「ロシア問題」
  • ヨーロッパが「近い外国」を無視することのコスト
  • 欧米はウクライナを支えて、自らを助けよ

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2009 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top