イスラエルではなく、パレスチナの視点で 中東和平を試みよ

ウォルター・ラッセル・ミード 米外交問題評議会シニア・フェロー

Change They Can Believe In

2009年2月号掲載論文

これまでアメリカは、イスラエルを中心に据えた中東和平路線をとってきたが、オバマ政権は、むしろ、和平交渉の中心にパレスチナの視点を据えるべきだろう。意外かもしれないが、このやり方が、これまでの路線からの革命的な変化を意味する訳ではない。アメリカがめざす目標にも政策にもそう大きな変化は出ない。イスラエルとの強い絆は維持され、むしろ深みを増すはずだ。認識すべきは、中東和平のカギを握っているのが、「軍事力で劣り、政治的にも派閥争いが絶えないパレスチナである」ということだ。ワシントンが、イスラエルにとってより安全で安定した環境をつくりたいのなら、イスラエルの敵に和平を売り込む必要がある。イスラエルが望む安全をもたらすことができるとすれば、それは、ガザ、西岸、そして国外のパレスチナ人の安定多数が和平合意を明確に支持したときだけだからだ。

  • 全ての試みが失敗に終わっている
  • 二つの民族の悲しくも似た物語
  • パレスチナ難民の視点で和平に関与せよ
  • パレスチナは何を求めているか
  • 包括和平の一貫としてパレスチナ難民への補償を
  • 難民の帰還権という大きなハードル
  • 和平交渉の構造を精査すると
  • 公正さを保つには

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