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Review Essay
エルサレム・シンドローム
――イスラエル・ロビーの力はなぜ過大評価されるのか

ウォルター・ラッセル・ミード 米外交問題評議会 シニア・フェロー

Jerusalem Syndrome

Walter Russell Mead 米外交問題評議会(CFR)シニア・フェロー。専門はアメリカ史、外交、国際政治経済、宗教と外交政策など。

2008年1月掲載論文

「アメリカがイスラエルに尋常でない物的援助と外交支援を行っているのはおもにイスラエル・ロビーの働きかけの結果であり、このように漫然と無条件の支援を行うのは、アメリカの国益に合致しない」。両国共通の戦略的利益や価値観が形骸化してきているにもかかわらず、アメリカがイスラエルと同盟関係を維持しているのは、そうした空白をイスラエル・ロビーが埋めているからに違いない。これがミアシャイマーとウォルトが『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』で言いたかったことなのかもしれない。だが二人は、ワシントンの特定の路線が、イスラエル寄りの政治活動の結果なのか、アメリカの政策や戦略的利益の関係を考慮した結果なのかを区別せず、間違った判断を下しているし、そもそも「イスラエル・ロビー」とは何かを明確に定義していない。

  • 不快なまでに不誠実な本
  • イスラエル・ロビーの曖昧な定義
  • なぜイスラエル・ロビーの影響力が誇張されるのか
  • アメリカとイスラエルは特別の関係か?
  • ユダヤ人問題について

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