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世界屈指の金融のプロが読み解くドル安と世界経済
 ――ドル安、インフレ、サブプライムの行方

スピーカー
リチャード・クラリダ 元米財務次官補(コロンビア大学教授)
ジェームズ・グラント グランツ・インタレストレート・ オブザーバー誌編集長
ベン・ステイル 米外交問題評議会シニア・フェロー
ジョン・B・テイラー 元米財務次官(スタンフォード大学教授)
司会
マイケル・J・エリオット タイム・インターナショナル誌編集長

The Falling Dollar: Should We Worry?

Richard Clarida コロンビア大学経済学教授。第一次ブッシュ政権では2002~2003年まで経済政策担当の財務次官補を務める。 James Grant グランツ番組にコメンテータ・インタレストレート・オブザーバー誌編集長。フォーブス誌にコラムを連載しているほか、ニュースーとして出演しており、19世紀のエコノミスト誌編集長で経済学の権威、ウォルター・バジョットの再来と言われている。 Benn Steil 米外交問題評議会(CFR)の国際経済プログラム・ディレクター。『金融の政治的手腕』の共著者。 John B. Taylor スタンフォード大学経済学教授で、フーバー研究所シニア・フェロー。2001~2005年までブッシュ政権の財務次官を務める。

2008年1月号掲載論文

ドル体制の崩壊やクラッシュシナリオが現実と化す可能性は低い。現在のシステムが進化し、そこでもドルは重要な役割を果たすが、世界規模でのドル建て資産の規模は縮小していく。これが未来像だろう。(R・クラリダ)

現在われわれが経験しているのは非常に深刻な信用収縮だ。私はFRBによる利下げが解決策になるとは思っていない。市場で問われているのは「信用リスクの問題」だからだ。……銀行が他の銀行に融資するのをためらっているのは、相手がどのような財務状況なのかわからないからだ。この問題が解決されるまでは、金融市場は混乱した状況から逃れられない。(B・ステイル)

世界は、この紙切れに価値を見いだしてきたが、いまや、この紙切れの価値を支えるものが何であるかを考えだしている。(J・グラント)

経常収支の赤字が大きくなればなるほど、ドル安に振れると考えられてきた。だが、経常赤字は縮小しつつある。これには、サブプライム問題が関係している。この問題が生じたために、投資も住宅販売も不調になった。その結果、貯蓄も投資も下降線をたどり、経常赤字の調整が進んでいる。(J・テイラー)

  • アメリカはインフレを中東とアジアに輸出している
  • ドル安、経常収支、サブプライム問題
  • 問われているの信用リスクだ
  • インフレとインフレターゲット
  • 世界経済のリバランスが進行している

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