Taras Vyshnya

中国のパワーを検証する
――軍事、経済、ソフトパワーの実態と課題

デビッド・M・ランプトン 米中関係全米委員会前会長

The Faces of Chinese Power

David M. Lampton 
ニューヨークに本部を置く米中関係全米委員会の会長を経て、現在はニクソン・センター、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際関係大学院の中国研究ディレクター。この論文は近く出版される『中国パワーの三つの顔――パワー、マネー、マインド』(The Three Faces of Chinese Power: Might, Money, and Mind)を基にしている。

2007年1月号掲載論文

アメリカを含む世界各国は、中国の軍事パワーを過大評価し、経済面でも、売り手、輸出業者としての中国の役割を過大評価し、買い手、輸入業者、投資家としての中国の活動を過小評価している。そして、中国のソフトパワーの拡大はおおむね無視されている。一方の中国は、経済成長を持続させることこそ、現在の共産党政府の政治的正統性を維持していくうえでの不可欠の要因とみている。そのために、(技術、投資、戦略物資などの)資源を可能な限り国際社会から調達し、対外的脅威を緩和させようと心がけている。だが、国内での政治的緊張に直面すると対外的ナショナリズムのカードを切ろうとする傾向があるし、経済パフォーマンスが低下すれば、政府の正統性も、中国のソフトパワーも損なわれていく。状況が流動的であるがゆえに、中国のパワーの実態を明確に把握しておく必要がある。

  • 過大評価と過小評価の間を揺れ動く対中認識
  • 経済、軍事、知的パワーのバランスを
  • 中国の軍事パワー
  • 経済力強化
  • 中国による外国投資
  • 中国のソフトパワー戦略
  • 中国が抱える今後の課題とは
  • 米中はどう現状に対応すべきか

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