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ウゴ・チャベスとは何者だったか
(2006年6月発表)

マイケル・シフター
米大陸対話フォーラム政策担当副会長

In Search of Hugo Chavez

Michael Shifter ハーバード大学、フォード財団、全米民主化基金を経て、現在は、米大陸対話フォーラム政策担当副会長。ジョージタウン大学外交大学院準教授。専門はラテンアメリカ研究。

2006年6月号掲載論文

ラテンアメリカにおけるウゴ・チャベスの影響力は「ベネズエラ、そしてラテンアメリカのアジェンダ(課題)が何であるかをうまく特定して定義する能力」に根ざしている。社会格差、お粗末な状況にある教育や医療制度など、ラテンアメリカ地域の社会的病巣を彼がうまく、しかも正当な形で表現するからこそ、チャベスは人々への大きな訴求力を持っている。この地域の社会的病巣に関する彼の診断は正しいし、彼の意図は誠実なものかもしれない。しかし、彼が示している処方箋は、まやかしである。実際、チャベスは、石油の富を場当たり的に、あるいは政治的思惑でばらまくだけで、社会問題に長期的に対処するモデルをうまく考案できていないし、彼の政策は失望を禁じ得ないほどに小さな成果しか上げていない。必要なのは、この社会問題を建設的に解決していける、より適切な処方箋を示すことではないか。

  • チャベスへの二つの評価
  • チャベス主義への道
  • チャベスの政治手腕を評価すると
  • チャベス外交の成功と限界
  • ワシントンの反応
  • チャベス路線に代わる社会問題への代替策を

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