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核の優位を確立したアメリカ
―― 核抑止時代の終わりか

ケイル・A・リーバー ノー トルダム大学政治学助教授、 ダリル・G・プレス ペンシルベニア大学政治学準教授

The Rise of U.S. Nuclear Primacy

Keir A. Lieber 米ノートルダム大学政治学助教 授。主著に『戦争と工学――技術 を制する政治』。 Daryl G. Press ペンシルベニア大学政治学準教 授で主著に『クレディビリティーの 検証――指導者はいかに脅威を 評定するか』。

2006年6月号掲載論文

近いうちに、アメリカが核の先制攻撃によってロシアや中国の長距離核のすべてを破壊し、反撃能力を一度に粉砕できるようになる日がやってくる。この核のパワーバランスの劇的なシフトは、アメリカが核システムを持続的に改善し、ロシアの核兵器がしだいに時代遅れになり、中国の核戦力の近代化がゆっくりとしたペースでしか進まなかったことの帰結である。われわれのシミュレーショ ンでも、ロシアの戦略核のすべてを一度の核攻撃で破壊できるという結果が出ている。相互確証破壊の時代、核抑止の時代は終わりに近づきつつある。今後、問われるのは、核の優位を手にしたアメリカが、国際的にどのような行動をとるかだろう。

  • MADの崩壊は何を意味するか
  • 相互確証破壊から核の優位へ
  • もうロシアに核抑止力はない
  • 先制第一撃シミュレーション
  • 核の優位確立の意図は何か
  • ミサイル防衛の本当の価値
  • 核の優位とアメリカの行動

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