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ロシアの若者の歴史認識を問う
――高まるスターリンへの評価

サラ・E・マンデルソン/戦略国際問題研究所(CSIS)シニア・フェロー
セオドア・P・ガーバー/ウィスコンシン大学マディソン校社会学教授

Failing the Stalin Test

Sarah E. Mendelson 戦略国際問題研究所(CSIS)のシニア・フェロー(ロシア・ユーラシア担当)で、『東欧・ユーラシアにおけるNGOの限界』の著者。
Theodore P. Gerber ウィスコンシン大学マディソン校社会学教授。

2006年2月号掲載論文

ロシアの若者の多くは、スターリンに対してあいまいで、一貫性に欠ける、不安定な見方をしている。だが、こうしたあいまいな態度に危険が潜んでおり、実際、若者のスターリンへの評価は次第にプラスへと転じつつある。これらが問題なのは、歴史的な記憶、あるいは歴史的な記憶の喪失が、具体的な政治的流れをつくり出しかねないからだ。国や社会が過去をどうとらえるかで、歴史をいかに今に位置づけるかが決まる。若いロシア人がスターリン時代に何が起きたかについて無知だったり、ソビエト・ロシア全域での恐怖政治を制度化した凶暴な独裁者を前向きに評価したりしているようでは、ロシアが近代的な民主社会に変貌していくのは難しい。

  • ロシアの歴史認識の危うさ
  • 今スターリンが大統領選挙に出馬すれば……
  • グラーグを知らないロシアの若者
  • 歴史を直視させるには

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