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資源の効率利用が育む「新資源」
――アラスカ野生保護区の開発は必要ない

エモリー・B・ロビンス  ロッキーマウンテン研究所研究担当最高経営責任者 L・ハンター・ロビンス  ロッキーマウンテン研究所戦略分析担当最高経営責任者

Fool’s Gold in Alaska

Amory B. Lovins & L. Hunter Lovins それぞれ物理学者、政治学者であるロビンス夫妻はコロラド州スノーマスに非営利の応用研究センター「ロッキーマウンテン研究所」を共同設立し、それぞれ研究担当最高経営責任者、戦略分析担当最高経営責任者として中心的役割を果たしている。米国防総省のエネルギー安全保障分野のアドバイザーだった両氏はメジャー系石油会社のコンサルタントを務めている。

2001年10月号掲載論文

エネルギーの効率利用のペースが石油資源の枯渇ペースを上回り続ければ、いずれ石油は低価格であっても市場で見向きもされない資源になる。効率利用によって節約される資源は、いまや国内エネルギー供給の5分の2に匹敵する規模に達しており、これこそ最も急速に拡大している「資源」である。石油価格を引き下げ、安定させることができるのは、唯一需要サイドでのエネルギー効率利用の促進だけだし、効率利用レベルをほんの少し引き上げるだけでそれは実現する。石油の供給を増やすのではなく、使用効率に重点を置いた需要管理措置とクリーンな代替エネルギー促進策を政策の基盤に据えるべきである。

  • 野生保護区の開発の必要はない
  • すべては使用効率次第
  • 効率利用が安定供給を実現する
  • 油田開発よりも燃費の向上を
  • 効率利用とクリーンエネルギー

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