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自由世界の問題児、アメリカ

ギャリー・ウィルス  歴史家

Bully of the Free World

Garry Wills  一九九三年に『リンカーンの三分間』でピュリツァー賞を受賞した歴史家。近著に『リーダーシップの本質』。

1999年5月号掲載論文

アメリカは「リーダーシップ」という言葉をはき違えている。アメリカは、「俺のやっているようにではなく、俺の言うとおりにやれ」と言っているのと同じで、これではリーダー失格である。新興国が米国製品を買ったり、米市場に商品を供給することでアメリカのパワーが拡大するように、国際的なパワーを維持していくにはそれを拡散させる必要がある。強制、転覆工作、挑発は、リーダーのやることではない。相手の声を聞き、説得し、敬意を示すことなしに、だれも他国を導くことなどできない。リーダーはまず相手を理解しなければならず、彼らがより崇高な目的のために喜んで活動するようそのエネルギーを結集させるだけの力量を持つ必要がある。アメリカは現在、世界で最も強大な国家だが、そのようなパワーは他国の協調を引きだして初めて維持できる。

  • 「自由世界のリーダーシップ」の実像
  • 孤独なアメリカ人
  • 秘密について
  • 舵とりを失ったアメリカ
  • パートナーシップこそ力なり
  • 相手の立場になって考えよ

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