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「資本の流れ」を考える 

セバスチャン・エドワーズ  世界銀行前チーフ・エコノミスト

A Capital Idea?: Reconsidering a Financial Quick Fix

Sebastian Edwards カリフォルニア大学ロサンゼルス校経営管理大学院の国際経済学教授。一九九三年から九六年まで、世界銀行でラテン・アメリカ担当チーフ・エコノミストを務めた。

1999年5月号掲載論文

グローバリゼーションが引き起こしたワイルドな資本の流れは、行き過ぎだと主張する声が高まっている。一部には、資本の流れを管理すべきだという声もある。だが、資本管理策のこれまでの歴史は憂鬱なものだ。大切なのは、資本の流れを管理することではなく、厳格な金融・銀行監督システムを確立させることである。「金融混乱の最善の処方箋は、今も昔も、健全なマクロ経済政策、十分な柔軟性を備えた為替レート、そして、効果的で分別のある規制を作り、モラルハザードや腐敗を減らすような銀行システムを構築することである」。堅固な金融枠組みを確立しない限り、新興市場経済は、いかなる資本管理策をとっても、今後も危機の第一波でもろくも崩れされるようなか弱い存在のままだろう。

  • 資本管理は効き目がない
  • 間違った教訓
  • 資本管理策の弊害
  • 流れにまかせよ
  • 金融規律

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