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サイバー攻撃に対する防衛策を
―― サイバーインフラの多様性を高めてリスク管理を

ウェズリー・K・クラーク 元NATO軍最高司令官 (1997年~2000年)
ピーター・L・レビン DAFCA社最高技術責任者

SecurSecuring the Information Highway
―How to Enhance the United States' Electronic Defensesing the Information Highway

Wesley K. Clark 米軍退役大将。1997年から2000年までNATO軍最高司令官を務め、1999年のコソボ戦争では連合軍を率いた。現在は、カリフォルニア大学ロスアンゼルス校(UCLA)の国際関係センターのシニア・フェロー。
Peter L. Levin サイバーセキュリティ企業DAFCAの創設者で、現在は最高技術責任者(CTO)。退役軍人局シニア・アドバイザー。

2010年2月号掲載論文

サイバー攻撃は相手を攻撃するための魅力的な選択肢だ。陸上交通や航空の管制、電力の生産・供給、水道・下水道処理の制御、電子コミュニケーション・システム、さらには、高度に自動化されたアメリカの金融システムなど、国家にとって重要なインフラを、敵対勢力が遠隔地からサイバー攻撃のターゲットにする危険もある。ソフトウェアに対する攻撃は一般に認識され、対策も進められているが、ハード部門の防衛対策は遅れている。(誤作動を起こすように)欠陥を埋め込まれた集積回路は、ソフトウェアとは違って、パッチをあてて修復するのは不可能であり、これは、ふだんは市民になりすまして生活し、いざとなればテロリストの本性を現す究極の「スリーパー・セル」のようなものだ。サイバー攻撃の脅威を完全に封じ込めるのはもはや不可能だが、リスクを管理していくにはシステムの多様性を高めるとともに、開放的なオープンリソースの問題解決方法に学んでいく必要がある。

  • 低強度サイバー戦争の目的は
  • サイバー攻撃はほとんど防衛できていない
  • ハードウェアの弱点としてのチップ
  • 航空産業の対策に学べ
  • 汚染されたチップ
  • インフラを多様化させてリスク管理を

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