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ウクライナ危機とアジアの地政学
―― 中露接近と日本のジレンマ



「歴史の終わり」と地政学の復活
―― リビジョニストパワーの復活

(2014年5月号)
ウォルター・ラッセル・ミード/バードカレッジ教授(歴史・外交)

政治学者フランシス・フクヤマは、「冷戦の終わり」をイデオロギー領域での「歴史の終わり」と位置づけたが、多くの人は、ソビエトの崩壊はイデオロギー抗争の終わりだけでなく、「地政学時代の終わり」を意味すると考えてしまった。現実には、ウクライナをめぐるロシアとEUの対立、東アジアにおける中国と日本の対立、そして中東における宗派間抗争が国際的な紛争や内戦へとエスカレートするリスクなど、いまや歴史は終わるどころか、再び動き出している。中国、イラン、ロシアは冷戦後の秩序を力で覆そうとしており、このプロセスが平和的なものになることはあり得ない。その試みは、すでにパワーバランスを揺るがし、国際政治のダイナミクスを変化させつつある。いまや、リベラルな秩序内に地政学の基盤が築かれつつあるのを憂慮せざるを得ない状況にある。・・・・


対ロ経済制裁と日本のジレンマ
―― 制裁で変化するアジアのパワーバランス

(2014年9月号)
イーライ・ラトナー/ニューアメリカンセキュリティ研究所シニアフェロー
エリザベス・ローゼンバーグ/ニューアメリカンセキュリティ研究所シニアフェロー

ウクライナ危機がさらに深刻化すれば、ワシントンはモスクワに対する制裁措置をさらに強化するかもしれない。しかし、ロシアを孤立させるための経済制裁は、必要以上に大きなコストをヨーロッパだけでなく、アジアの同盟国にも強いることになる。そうした対ロシア関係のバランスの崩壊にもっとも苦しんでいるのが日本だ。ワシントンは、ウクライナ危機をきっかけにロシアと中国が関係を深めていくことを懸念している。しかし、そのような事態を避けたいのなら、インド、日本、ベトナムなどの中国を潜在的敵対国とみなしている諸国が、ロシアと良好な関係を育んでいけるように配慮すべきだ。いかなる尺度でみても、「弱体化した日本」と「強固な中ロ関係」という組み合わせが、アメリカにとって好ましいものになることはあり得ないのだから。

米中露・新戦略トライアングルで何が変わるか
(2014年7月号)
デビッド・ゴードン/ユーラシアグループグローバルマクロ分析ディレクター
ジョーダン・シュナイダー/ユーラシアグループリサーチャー

冷戦期を思わせる戦略トライアングルが再び復活しつつある。冷戦期の米中ロ戦略トライアングルを巧みに利用したのはアメリカだったが、今回のトライアングルで強い立場を手にしているのは中国だ。北京は、ウクライナ危機に派生する米ロ対立をうまく利用できる立場にある。中国はロシアからのエネルギー供給を確保するだけでなく、ロシア市場へのアクセスの強化、ロシアからの軍事技術の供与を望んでいる。もちろん、戦略トライアングル内部の対立構図をはっきりと区分できるわけではない。中国にとってアメリカは依然として重要な経済パートナーだし、住民投票で国境線を変えたロシアのやり方を、国内に大きな火種を抱える中国が認めることもあり得ない。だがそれでも、この新環境のなかで大胆になった中国が、現在の東アジアにおける地域バランサーとしての役割をアメリカが遂行していくのを難しくするのは避けられないだろう。・・・

Photo/Courtesy Reuters

国際政治の中枢が再び地政学的ライバル関係で規定されつつある。ロシアは力でクリミアを奪い取った。中国も領海を越えた広範な海域における領有権を主張し、日本も対抗戦略をとるようになった。イランはシリアやヒズボラとの同盟関係を利用して中東を支配しようと試みている。いずれのケースも、古色蒼然たる地政学のパワープレイが国際政治の世界に復活しつつあることを意味する。(ミード)

いまや、中国は主要国の仲間入りをするまでに台頭し、ロシアも新たに対外攻勢に打って出ている。かくして3国間関係の戦略ダイナミクスが復活しつつある。そして、今回戦略トライアングルのバランスを左右するプレイヤーはアメリカではない(それは中国だ)(ゴードン/シュナイダー)



9月号プレビュー

 





 

 

 

悪いのはロシアではなく欧米だ
―― プーチンを挑発した欧米のリベラルな幻想

ジョン・ミアシャイマー

プーチンと彼の同胞たちがリアリストの分析に即して考え、行動しているのに対して、欧米の指導者たちは、国際政治に関するリベラルなビジョンを前提に考え、行動している。その結果、アメリカとその同盟諸国は無意識のうちに相手を挑発し、ウクライナにおける大きな危機を招き入れてしまった。状況を打開するには、アメリカと同盟諸国は先ず「グルジアとウクライナをNATO拡大策から除外する」と明言する必要がある。







 

 

物質主義と社会的価値の崩壊
―― なぜ中国で宗教が急速に台頭しているか
ジョン・オズバーグ
急速な経済成長という環境のなかで、人々は信仰やイデオロギーよりも、現実主義、そして物質主義に浸りきった。だが豊かにはなったが、人々はどこか薄っぺらな時代のなかで絶え間ない不安にさらされている。いまや中国人の多くは自らの人生に意義や価値を見いだそうとし、キリスト教やチベット仏教に帰依する人も多い。問題は、共産党が物質的に快適な生活だけでなく意義のある生活を求める声に対応する準備ができていないことだ。


 

 

 

 

イギリスのEU脱退とスコットランドの分離・独立
スティーブン・エランジャー

キャメロン首相率いる保守党内の反ヨーロッパ派はEUからの脱退を求めており、・・・親ヨーロッパの立場をとる労働党への支持率は低下している。一方でイギリスはスコットランドの分離独立問題も抱えている。イギリスからの分離・独立を問う住民投票が9月18日にスコットランドで実施される。石油と天然ガス資源を有するスコットランドは、国家として自立できる財源をもっているが、不安は尽きない。





 

 

 

需要を喚起する新しい金融政策
―― キャッシュトランスファーの導入を

マーク・ブリス
エリック・ロナーガン


ウクライナ危機がさらに深刻化すれば、ワシントンはモスクワに対する制裁措置をさらに強化するかもしれない。しかし、ロシアを孤立させるための経済制裁は、必要以上に大きなコストをヨーロッパだけでなく、アジアの同盟国にも強いることになる。そうした対ロシア関係のバランスの崩壊にもっとも苦しんでいるのが日本だ。




Agenda and Current Issues
2014.08.29更新

Focal Points(過去のトップページ特集)

「イスラム国」の次なるターゲット
―― 欧米はテロに備えるべきだ
(2014年9月号プレビュー)
 
何がロシアを追い込んだのか、中東危機、他
(2014年9月号プレビュー)
 
特集 中東危機を検証する
(2014年9月号プレビュー)
変化するヨーロッパの基層構造
――キリスト教民主主義の衰退とヨーロッパ統合の未来
(2014年9月号プレビュー)


2014年9月号プレビュー
日米同盟の古くて新しい試金石
―― 東シナ海における中国の現状変革路線
 
解体する国と秩序
――なぜ国は分裂するのか
エボラ・アウトブレイク
―― 感染症対策を阻む西アフリカの政治と文化
(2014年9月号プレビュー)

以前のFocal Pointsはこちらから>>

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悪いのはロシアではなく欧米だ
―― プーチンを挑発した欧米のリベラルな幻想

 
ジョン・ミアシャイマー
対ロ経済制裁と日本のジレンマ
――制裁で変化するアジアのパワーバランス
 
イーライ・ラトナー
エリザベス・ローゼンバーグ
エボラ・アウトブレイク
――感染の封じ込めを阻むアフリカの政治と文化
  ジョン・キャンベル
ローリー・ギャレット
政治的期待と市場の熱狂
―― なぜ政治家への期待が市場に反映されるのか
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キリスト教民主主義の衰退と ヨーロッパ統合の未来
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「イスラム国」の衝撃
―― 包括的空爆作戦の実施を
  バラク・マンデルソーン
レバノン化する中東
―― 重なり合う宗派主義と地政学の脅威
  バッサル・F・サルーク
物質主義と社会的価値の崩壊
―― なぜ中国で宗教が急速に台頭しているか
  ジョン・オズバーグ
 
他全15本掲載
「イスラム国」の次なるターゲット ―― 欧米はテロに備えるべきだ
ガザ地区封鎖の解除を ―― 第3次インティファーダを回避するには
エボラ・アウトブレイク ――感染の封じ込めを阻むアフリカの政治と文化
変化した日本の政治とナショナリズム
トルコのソフトパワーと中東
―― ギュル大統領との対話
米大企業CEO巨額報酬の謎に迫る
民主主義の道徳的危機
感情の衝突 ―― 恐れ、屈辱、希望の文化と新世界秩序
新疆ウイグルで何が起きているのか
―― 中国のワイルドウエスト
ロシアと民間航空機撃墜事件
EU脱退という愚かで危険な火遊び ―― キャメロン英首相の危険なゲーム
イギリスがEUから脱退すれば ―― ヨーロッパもイギリスも敗者となる
イギリスの暑い夏 ――イギリスのEU脱退とスコットランド独立
ガザ侵攻とイスラエルの戦略的敗北 ―― ハマスはすでに勝利を手にしている
ウクライナにおけるロシアの戦争 ―― 撃墜事件が明らかにしたロシアの軍事介入
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