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イスラム国と中東の未来
(10月号プレビュー)

イスラム国と中東の未来
(2014年10月号)
エド・フサイン/米外交問題評議会シニアフェロー(中東問題担当)
ジャニーヌ・デビッドソン/米外交問題評議会シニアフェロー
    (国防政策担当)

空爆でイスラム国の勢いは止められるかもしれないが、粉砕することは不可能だ。イスラム国がシリアに聖域をもっていることも考えなければならない。イスラム国の問題を簡単に解決する方法はなく、長期的なアプローチをとるしかない。これまでの経験からみて、10−15年という時間が必要になるだろう。(J・デビッドソン)

われわれはイスラム過激主義に魅了されるのは愚かで、社会から孤立したアブノーマルな人物だと考えがちだが、彼らは自分のことを過激派とは自覚していなし、アブノーマルだとも考えていない。むしろ「自分はいたってノーマルだ」と考えている。神の期待に即した活動をしていると信じているからだ。(E・フサイン)


空爆を支える外交戦略とは
(2014年10月号)
リチャード・ハース/米外交問題評議会会長

「米地上軍は送り込まない」というフレーズが呪文のように繰り返されているが、すでにアメリカは1000名を超える米軍のアドバイザーをイラクに派遣しているし、いずれイラク、シリアの双方に特殊作戦部隊を送り込むことになるだろう。イラクであれ、シリアであれ、米軍を駐留させることはあり得ないとしても、「高度なターゲット」を粉砕する上で最善かつ唯一の戦力である特殊作戦部隊を送り込む流れになるのは避けられない。イラクの場合、治安部隊だけでなく、スンニ派部族やクルド人武装勢力を動員できるかもしれない。一方、シリアの反政府勢力は弱く、分裂している。むしろ、アラブ諸国が部隊派遣を行うように説得すべきだろう。解放されたシリア領土は、われわれが受け入れられる条件で統治し、民衆に接していくことに合意するスンニ派に委ねるべきで、その相手はアサド政権ではない。これらの詳細を協議していく必要がある。この意味で(特にシリアをめぐっては)スンニ派のアラブ国家だけでなく、おそらくはイランやロシアのような国も枠組みに参加させるべきだろう。


イスラム国の台頭で変化する米・イラン関係
―― デタントのチャンスを生かせるか
(2014年10月号)
モフセン・ミラニ/南フロリダ大学教授

イラクにおけるイスラム国(ISIS)の台頭と攻勢が、イランとアメリカに連帯の機会をもたらしている。イラクの領土保全を回復し、中東全域に広がりかねない宗派間紛争を阻止し、イスラム国を打倒するという目的をワシントンとテヘランが共有しているからだ。すでにハッサン・ロウハニ大統領を始めとするイラン政府高官の多くが、イスラム国を打倒するためにアメリカと協調することに前向きであることを示唆している。勿論、アメリカとイランは、両国が協調関係に入ることに対してイデオロギー的に反対する国内勢力をともに抱えている。しかしそれでも、両国が今後協力関係を深化させていく可能性はある。イスラム国が国境線を問わぬトランスナショナルな脅威である以上、同様にトランスナショナルな対応が必要になるからだ。


Photo/Courtesy Reuters

空爆でイスラム国の勢いは止められるかもしれないが、粉砕することは不可能だ。イスラム国がシリアに聖域をもっていることも考えなければならない。イスラム国の問題を簡単に解決する方法はなく、長期的なアプローチをとるしかない。・・・(デビットソン)

イラクにおけるイスラム国(ISIS)の台頭と攻勢が、イランとアメリカに連帯の機会をもたらしている。イラクの領土保全を回復し、中東全域に広がりかねない宗派間紛争を阻止し、イスラム国を打倒するという目的をワシントンとテヘランが共有しているからだ。・・・(ミラ二)



9月号より











需要を喚起する新しい金融政策
―― キャッシュトランスファーの導入を

マーク・ブリス
エリック・ロナーガン

中央銀行は21世紀の経済を1世紀前に考案された政策で管理しようと試み、思うように変化しない現実に直面している。リセッションは経済の健全性を取り戻すための必要悪であるとか、あるいは、それなりの価値があると考えるのでない限り、政府は一刻も早くリセッションを終わらせるために手を尽くすべきだし、ここで提言する中央銀行によるキャッシュトランスファーはそれを実現する非常に効果的なやり方だ。










物質主義と社会的価値の崩壊
―― なぜ中国で宗教が急速に台頭しているか
ジョン・オズバーグ
1976年に毛沢東が死亡し、文化大革命が終わると、共産党は階級闘争と集団主義のイデオロギーを放棄し、その結果、中国社会に巨大なイデオロギー的空白が出現した。政府が反体制派を弾圧し、宗教団体を抑圧したこともあって、その後の急速な経済成長という環境のなかで、人々は信仰やイデオロギーよりも、現実主義、そして物質主義に浸りきった。だが豊かにはなったが、人々はどこか薄っぺらな時代のなかで絶え間ない不安にさらされている。いまや中国人の多くは自らの人生に意義や価値を見いだそうとし、キリスト教やチベット仏教に帰依する人も多い。


10月号プレビュー


 











同性愛者に優しく、労働者に冷たい社会
――アメリカの左派運動の成功と挫折

マイケル・カジン
文化活動を通じた社会変革活動は、多くのアメリカ人にアピールし、いまやレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(LGBT)の権利を認めることを求めてきた左派の運動は、次々と大きな勝利を収めている。一方、労働組合は目的を実現できず、経済格差の是正を求めた、最近の「ウォール街を占拠せよ」運動も勢いを失った。結局、現代のアメリカはリバタリアン(自由至上主義)の時代にあり、「一人の痛みを皆で連帯して分かち合う」という昔ながらのスローガンは、ユートピア的とは言わないまでも、時代遅れなのかもしれない。・・・









 

欧米の政治危機とポピュリズムの台頭
―― 生活レベルの停滞と国家アンデンティティ危機
ヤシャ・モンク
多くの人は最近の欧米におけるポピュリスト政党の台頭は「2008年の金融危機とそれに続くリセッションの余波」として説明できると考えている。だが現実には、この現象は、市民の要請に応える政府の対応能力が低下していることに派生している。民主政治体制の相対的安定を願うのなら、ポピュリストの不満に対処しつつも、彼らの処方箋では何も解決できないことを認識させる必要がある。



Agenda and Current Issues
2014.09.09更新

Focal Points(過去のトップページ特集)

エボラ熱感染拡大を防ぐには
特集
甦った地政学と欧米秩序の未来
イスラム国を検証する
―― ルーツ、財源、
アルカイダとの関係
(10月号プレビュー)
空爆を支える外交戦略とは
(10月号プレビュー)
キリスト教民主主義の衰退と
ヨーロッパ統合の未来
―― 9月号 主要論文より
 
対ロ経済制裁と日本のジレンマ
―― 制裁で変化する
アジアのパワーバランス
 
米金融政策の国際的衝撃
―― 最近の掲載論文より
 
イスラム国への対抗戦略
―― 空爆を支える外交戦略を検証する
 

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悪いのはロシアではなく欧米だ
―― プーチンを挑発した欧米のリベラルな幻想

 
ジョン・ミアシャイマー
対ロ経済制裁と日本のジレンマ
――制裁で変化するアジアのパワーバランス
 
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「イスラム国」の衝撃
―― 包括的空爆作戦の実施を
  バラク・マンデルソーン
レバノン化する中東
―― 重なり合う宗派主義と地政学の脅威
  バッサル・F・サルーク
物質主義と社会的価値の崩壊
―― なぜ中国で宗教が急速に台頭しているか
  ジョン・オズバーグ
 
他全15本掲載
空爆を支える外交戦略とは
経済予測はなぜ判断を誤るか
―― 経済成長を促す政治ファクターに目を向けよ
イギリスのEU脱退とスコットランドの分離・独立
「イスラム国」の次なるターゲット
――欧米はテロに備えるべきだ
論争 ブラジル経済の将来
シリア内戦の現状を問う
―ポストアメリカ時代へ向かう中東
ロシアの戦略とウクライナ東部 ―― 流れは国家内国家へ
プーチンの戦略とヨーロッパの分裂
金融政策と財政政策の間
―― イギリスの失策から何を学ぶ
緊縮財政という危険思想
「イスラム国」の次なるターゲット ―― 欧米はテロに備えるべきだ
ガザ地区封鎖の解除を ―― 第3次インティファーダを回避するには
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