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中東の混乱はなぜ終わらない
――中央集権型の統治システム、硬直的な経済体制、政治的硬直性


嵐の前の静けさ
―― 次にブラックスワン化する国は

(2015年1月号)
ナシーム・ニコラス・タレブ/ニューヨーク大学教授
グレゴリー・F・トレバートン/米国家情報会議議長

国家の脆弱性の基準は五つ存在する。中央集権型の統治システム、画一的で硬直的な経済体制、過大な債務とレバレッジ、政治的硬直性、そして近い過去に衝撃から立ち直った経験をもっていないことだ。この基準からみて、サウジをどう判断するかは簡単だ。極端なまでに石油資源に依存しているし、政治的に硬直的で、高度な中央集権国家だ。石油の富とパワフルな政府が民族・宗派集団間の亀裂を埋めてきたが、国内の少数派であるシーア派の居住地域に多くの資源が存在する。サウジは「極端に脆弱な国家」だ。


サウジの石油戦略シフトとそのリスク
―― 原油低価格戦略にリヤドは耐えられるのか

(2015年2月号)
ビラル・Y・サーブ/アトランティック・カウンシル シニアフェロー
ロバート・A・マニング/アトランティック・カウンシル シニアフェロー

自信過剰に陥っているとき、あるいは、次第に懸念を募らせつつある時期には、いかなる政府も大きな賭に打って出ることが多い。国内では変革を求める動きがあり、隣接するイエメンでは紛争が起きている。そして、イスラム国がさまざまな問題を作り出している。サウジは必要以上に野心的になっているのかもしれない。緊張と混乱と不確実性が高まっているタイミングで、(原油の低価格化を放置して、大胆な地政学的賭けに出ている。リヤドはグローバル市場におけるサウジのシェアを増やそうと考えているのかもしれない。だが、この戦略の最大のリスクは国内にある。原油価格が1バレル55ドル前後で推移すれば、2015年のサウジの歳入から890億ドルが消し飛ぶ。予算の50%に達している社会保障給付や公務員のサラリーが削減されるのは避けられず、これが予期せぬ事態を引き起こす恐れもある。


若者の不満
――イスラム国と中東の未来

(2014年10月号)
エド・フサイン/米外交問題評議会シニアフェロー(中東問題担当)
ジャニーヌ・デビッドソン/米外交問題評議会シニアフェロー
(国防政策担当)

現在われわれが目にしている混乱は、若者を中心とする失業者たちに政府がうまく雇用を提供できなかったことの帰結でもある。政府への発言権を求め、資金を調達するためにビジネスプランを銀行に示したくても、そのような機会は与えられない。欧米では若者が大きな流れを作り出すことも多いかもしれないが、中東では若者が政治プロセスに参加することはあり得ない。2011年にアラブの若者はそれを試みたが、サウジその他の国はこの流れを抑え込んだ。  アラブの春に参加した若者は何と言っていただろうか。「仕事を得て自立したい。ビジネスをして金を稼いで、家族を支えたい」。だが、こうした若者の夢に資金を提供するシステムは存在しなかった。  こうなると、イスラム主義集団に参加することが選択肢の一つになる。


Photo/Courtesy Reuters

サウジは、極端なまでに石油資源に依存しているし、政治的に硬直的で、高度な中央集権国家だ。石油の富とパワフルな政府が民族・宗派集団間の亀裂を埋めてきたが、国内の少数派であるシーア派の居住地域に多くの資源が存在する。サウジは「極端に脆弱な国家」だ。(タレブ、トレバートン)

原油価格が1バレル55ドル前後で推移すれば、2015年のサウジの歳入から890億ドルが消し飛ぶ。予算の50%に達している社会保障給付や公務員のサラリーが削減されるのは避けられず、これが予期せぬ事態を引き起こす恐れもある。(サーブ、マニング)

欧米では若者が大きな流れを作り出すことも多いかもしれないが、中東では若者が政治プロセスに参加することはあり得ない。2011年にアラブの若者はそれを試みたが、サウジその他の国はこの流れを抑え込んだ。(フサイン、デビッドソン)



2月号プレビュー


 











ヨーロッパのイスラム教徒と過激主義
―― アイデンティティ危機とイスラム原理主義

ファラ・パンディッシュ

ヨーロッパで暮らすイスラム教徒の若者たち、特にミレニアム世代の若者たちは、アイデンティティ危機に直面している。自分が誰なのかを自問し、両親もその答をもっていない自画像の問題に思い悩んでいる。こうして、インターネットで情報を探したり、答を示してくれる人物がいそうな場所に出入りしたりするようになる。アイデンティティを模索するヨーロッパのイスラム教徒の若者たちが、イスラム過激派・原理主義勢力が示すストーリーに魅了されるのは不思議ではない。











イスラム国に参加した民主活動家たち
―― シリアで何が起きているのか
ベラ・ミロノバ
ローブナ・ムリエ

バッシャール・アサドの独裁体制を打倒しようと、平和的な反政府運動を組織した若者たちは、アサドの残忍な弾圧を前に自由シリア軍(FSA)に参加して銃をとった。だがその多くは、すでにFSAを後にして、イスラム国やヌスラ戦線などのジハード主義集団に身を投じている。なぜ民主化運動に参加した若者が、イスラム過激派のメンバーになってしまったのか。FSAに対する不信、アサド打倒の目的を共有していることなどが、その理由のようだ。







 

 

クルド自治区は独立へ動く
―― イスラム国がもたらした独立のチャンス

マイケル・タンチューム

イスラム国がイラク北部を攻略したことで、石油都市キルクークの帰属を中心とするクルド自治政府とイラク政府の対立も実質的に消滅した。その直後、バルザニ・クルド自治政府議長は独立に向けた住民投票を実施すると表明した。欧米諸国はイスラム国対策として、クルド自治政府との軍事協調戦略を(バグダッドの頭越しに)スタートさせた。





Focal Points(過去のトップページ特集)

市場創造型イノベーションのパワー、
ヨーロッパのイスラム教徒と過激主義、他
(2月号プレビュー)
なぜイノベーションが経済を成長させるか
(2月号プレビュー)
特集 ヨーロッパとイスラム教徒
(2月号プレビュー)
特集 中東アップデート
(2月号プレビュー)
イスラム国を考える
ヨーロッパの漂流
(最新版アンソロジーVol.40より)
イスラム国と中東の混乱
(最新版アンソロジーVol.40より)
脅かされる海洋と海底インフラ

以前のFocal Pointsはこちらから>>

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嵐の前の静けさ
―― 次にブラックスワン化する国は

 
ナシーム・ニコラス・タレブ、 グレゴリー・F・トレバートン
<CFR Meeting>
世界エネルギーアウトルック
 
ファティ・ビロル、 ミシェル・パトロン
欧米に背を向けたドイツ
―― 中ロとの関係強化を模索する理由
  ハンス・クンナニ
あらゆるモノを売る男
―― アマゾン・コム創設者、ジェフ・ベゾスとの対話
  ジェフ・ベゾス
起業を成功させる人物とは
  マイケル・モリッツ
ゾンビ化したアベノミクス
  リチャード・カッツ
海底インフラの安全を守るには
―― 脅かされる海底ケーブルと資源掘削施設
  ロバート・マーティネージ
イスラム国のエジプトへの拡大
  カリル・アルアナニ
 
他全13本掲載
問われるヨーロッパの自画像
―― ユダヤ人とイスラム教徒
CFR Briefing
2015年世界経済アウトルック
2015年 ―― 波乱の年の国際情勢
Foreign Affairs Update
日本にネオリベラリズムは似合わない
インターネットでデータ化される世界
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起業、インキュベーター、
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米エネルギー革命のポートフォリオバランス
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世界エネルギーアウトルック
―― 中東原油の重要性は変化しない
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――欧米に譲歩するか、ソビエトに回帰するか
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