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メルケルのトランプジレンマ
―― 自立への道をいかに切り開くか

ステファン・ティール ハンデルスブラット・グローバルマガジン エグゼクティブ・エディター

Berlin's Balancing Act Merkel Needs Trump ―but Also Needs to Keep Her Distance

Stefan Theil ジャーナリストで現在は、ハンデルスブラット・グローバルマガジン エグゼクティブ・エディター。ニューズウィーク誌の欧州経済担当エディター、ベルリン支局長などを経て、現職。

2017年10月号掲載論文

ユーロゾーンの救済策だけでなく、難民の流入ペースの緩和に向けたトルコとの合意をまとめるなど、ここにきて、より積極的な行動をとるようになったものの、ドイツは基本的に世界でリーダーシップをとるのを嫌がってきた。しかしいまや、繁栄の基盤であるリベラルな秩序の維持を望むのなら、行動を起こす以外に道はない。ドイツは、自由貿易体制を支えるためにより多くを試み、自国の安全保障へのより大きな責任を引き受け、ヨーロッパがより踏み込んだ経済改革を行うようにリーダーシップを発揮しなければならない。メルケルは、反トランプ感情が支配的なドイツで、アメリカとの実務的関係を維持しつつ、この難題をこなしていかなければならない。

  • 岐路に立たされたドイツ
  • 控えめなドイツとトランプショック
  • 依然として不可欠なアメリカ
  • 貿易秩序を支えるには
  • 独仏協調でヨーロッパ問題への対処を
  • 経済とドイツ経済

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