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なぜTHAADが必要なのか

アズリエル・ベルマント テルアビブ大学国際関係講師
イゴル・スチャーギン 英国王立防衛安全保障研究所 シニアリサーチフェロー

Moving Forward With THAAD: Why Unpopular Deterrence Is Still Necessary

Azriel Bermant テルアビブ大学国際関係講師。「マーガレット・サッチャーと中東」(ケンブリッジ大学出版、2016年)の著者。
Igor Sutyagin英国王立防衛安全保障研究所シニアリサーチフェロー。

2017年10月号掲載論文

THAAD防衛システムは、アジアに展開する米軍と同盟国である韓国と日本を防衛することを意図している。しかし、韓国民衆は防衛システムの配備に反対してきたし、中国もTHAADのレーダーシステムは中国の領土を監視できるために、軍事的な脅威になると強く反発している。とはいえ、THAADミサイル防衛システムは、抑止状況が崩れた場合の保険として捉えるべきだろう。ミサイル防衛は、北朝鮮のようなリビジョニスト国家による攻撃を抑止する効果がある。平壌は、防衛システムの存在によって韓国の反撃能力が温存されるシナリオを検討せざるを得なくなるからだ。これが「拒否的抑止」として知られる機能だ。THAADが完璧な防衛を提供できるわけではないが、平壌に対して、韓国の都市部に対するミサイル攻撃の成功は保証されないというメッセージを送ることができる。

  • 錯綜する思惑
  • 韓国の不安
  • ミサイル防衛の効果

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