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自己尊厳の危機
―― 貧困層の心の傷を癒すには

アーサー・C・ブルックス アメリカン・エンタープライズ研究所所長

The Dignity Deficit ―― Reclaiming America's Sense of Purpose

Arthur C. Brooks アメリカン・エンタープライズ研究所所長

2017年4月号掲載論文

1960年代以降の半世紀に及ぶアメリカの「貧困との闘い」は、公的債務を膨らませ、社会保障依存を引き起こしただけだった。この状況にグローバル金融危機が追い打ちをかけ、怒りと幻滅が広がり、ポピュリズムが台頭した。いまや、そこにあるのは二つのアメリカだ。社会の頂点にいる人と底辺にいる人の間に接点がまるでない。通う学校も違えば、交流もなく、互いに相手のことをほとんど知らない。社会階層による文化の違いが、非常に大きな問題を作り出している。これほど多くのアメリカ人が惨めな思いをしている最大の原因はここにある。この状況で問われているのは、貧困層の人々が、人間としての尊厳を回復していくことをいかに助けるかだ。人間が達成感を得るカギは、安定した家庭を築き、力強いコミュニティーに属し、よく働くことだ。貧困層の自己尊厳の喪失という問題を適切に理解して初めて、この国の指導者はその是正に着手し、人々が負った心の傷を癒す文化的・政治的アジェンダを特定できるようになるだろう。

  • トランプとジョンソン
  • 「貧困との闘い」
  • 人間としての尊厳
  • 労働参加率を増大させるには
  • 労働を促す社会保障改革を
  • 教育改革
  • 二つのアメリカ
  • 尊厳を取り戻すには

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