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「アメリカ後」の世界秩序
―― 中国による新秩序模索も文明の衝突も起きない

G・ジョン・アイケンベリー プリンストン大学教授

The Future of the Liberal World Order

G. John Ikenberry プリンストン大学教授(政治学、国際関係論)。最近の著書に、Liberal Leviathan: The Origins, Crisis, and Transformation of the American World Orderがある。この論文はこの著書からの抜粋。

2011年6月号掲載論文

新興国が台頭し、欧米諸国が衰退していくにつれて、ルールを基盤とする開放的な国際秩序の特質は失われ、ブロック、勢力圏、重商主義ネットワーク、宗教的ライバル関係などの、より対決的で分散したシステムが台頭してくると心配する専門家もいる。だが、アメリカのグローバルシステムにおける地位が変化しているのは事実としても、中国を始めとする新興市場国には、リベラルな国際秩序の基本ルールや原則をめぐって先進国に闘いを挑むつもりはない。むしろ、その枠内でより大きな権限とリーダーシップを得たいと望んでいるだけだ。それどころか、非西洋国家の台頭と経済・安全保障領域での相互依存の高まりによって、現在の秩序を支える新たな基盤が誕生している。むしろ、行き過ぎた市場原理主義に陥っていたアメリカは、第二次世界大戦後の指導者たちの立場を思い起こし、「経済の開放性と社会の安定」というビジョンをいかに具体化していくかをゆっくりと考えるべきだ。世界は経済の開放性や市場経済を拒絶しているのではなく、安定と経済安全保障に関するより拡大的な概念を求めているのだから。

  • 現秩序は新興国に覆されてしまうのか
  • ウェストファリア体制とリベラルな秩序
  • 新興国はグローバルな政治クラブでの地位向上を望んでいる
  • 現秩序を脅かすライバルは存在しない
  • なぜ中国は国際協調を模索するのか
  • いまや制度刷新のとき

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