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   2012年4月27日更新
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安全で安定した安価なエネルギー供給を実現するには
――現実的なエネルギー政策とは何か
(5月号プレビュー)


風力・ソーラーエネルギーのポテンシャルを引き出すには
(2012年5月号
ジェフリー・ボール/スタンフォード大学レジデントスカラー

風力とソーラーエネルギーが電力生産に占める比率はわずかに3%。当面の間、再生可能エネルギーは、化石燃料による電力生産に取って代わるのではなく、それを補完する程度の役割しか果たせない。だが、風力タービンとソーラーパネルの効率は高まり、価格も低下している。重要なのは、補助金で再生可能エネルギーのポテンシャルを摘み取ってしまわないように、よりスマートな促進策をとり、市場の競争を最大化することだ。また、再生可能エネルギーを促進するとともに、安価な石炭と天然ガスの使用をもっともクリーンなものへと変化させ、電力の使用効率を高めて、無駄をなくす必要がある。目的は風力タービンやソーラーパネルを多く設置することではない。電力を安価に便利に安全に、しかも持続的に供給することだ。この目的を実現する包括的なエネルギー政策の一部に風力・ソーラーエネルギー促進策を戦略的に位置づける必要がある。


補助金を脱した真のクリーンエネルギー革命を
――クリーンエネルギーの不都合な真実
(2011年7月号
デビッド・ビクター/カリフォルニア大学教授
カッシア・ヤノセック/タナ・エナジーキャピタルLLC プリンシパル

世界のクリーンエネルギー・プロジェクトへの投資の8分の7は、政府の補助金がなければ、在来エネルギーとは競合できない既存技術を対象としており、真の技術革新への投資は、全体からみれば、ほんの一部でしかない。投資家は、在来型のエネルギー資源と競合できるようになるポテンシャルを秘めた技術革新レベルの高い技術ではなく、(補助金が期待でき)早く簡単に実施できる既存のプロジェクトへと資金をつぎ込んでしまった。クリーンエネルギー産業の先行きは憂うつと言わざるを得ない。地球温暖化を引き起こさずに大規模な電力を生産できるのは現状では原子力だけだ。貴重な公的資金を、バイオ燃料、あるいは、ソーラーエネルギーや風力エネルギーにつきまとう断続問題を克服できるエネルギー貯蔵技術を含む、電力生産領域における画期的な技術革新の実証実験と配備へとシフトさせる必要がある。


経済危機とクリーンエネルギー投資
―天然ガス革命、温暖化、石油、クリーンエネルギーの未来
 
(2012年1月号
ファティ・ビロル/国際エネルギー機関(IEA)チーフエコノミスト
エドワード・L・モース
/シティグループ・グローバルマーケット マネージング・ディレクター

仮に脱原発が世界的な流れになれば、何がどう変わるのか。原発施設の停止による電力生産の減少分は、主に再生可能エネルギー、天然ガス、石炭を用いた電力生産で埋められていく。この場合、石炭と天然ガスへの需要がさらに高まり、当然、価格は上昇する。エネルギーミックスの多様性も低下し、二酸化炭素排出量が増大する。各国政府は、ドイツ政府のように脱原発を求める市民の声に耳を傾ける必要があるが、(環境とエネルギーという)国益からみた構造的な必要性にも配慮する必要がある。というのも、現状では、地球の気温が6度上昇する軌道にあるからだ。さまざまな地球温暖化対策の議論が行われているにも関わらず、この事実は変わらない。実際、2010年には二酸化炭素排出量は史上最大レベルへと達しており、現状が何も変化しないとすれば、2017年には地球の気温上昇を2度に抑える機会は永遠に失われてしまう。しかも、各国政府は、クリーンエネルギーのための予算を財政赤字問題に対処するために充当しつつある。これまで再生可能エネルギーを積極的に推進してきたヨーロッパの主要国も、再生可能エネルギーへの補助金を打ち切りつつある。・・・・





目的は風力タービンやソーラーパネルを多く設置することではない。電力を安価に便利に安全に、しかも持続的に供給することだ。・・・重要なのは、化石燃料によるよりクリーンな電力生産を模索しつつ、補助金で再生可能エネルギーのポテンシャルを摘み取ってしまわないように、よりスマートな促進策をとり、エネルギーの使用効率を高めていくことだ。(ジェフリー・ボール)

5月号掲載論文



ヨーロッパ経済の危機再燃は避けられない
ルイス・アレキサンダー
ジョイス・チャン
ヴィンセント・ラインハルト
セバスチャン・マラビー


経済・貿易の世紀と伝統的外交の終わり
―TPP、知的所有権、NGO 
 
ロバート・ホーマッツ
ティエリ・ド・モンブリアル


漂流するアメリカの政治
ライハン・サレーム


バッシャール後のシリア
――破綻国家かを回避せよ
ダニエル・バイマン
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   2012年4月25日更新
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風力・ソーラーエネルギーのポテンシャルを引き出すには、他
(5月号プレビュー)


風力・ソーラーエネルギーのポテンシャルを引き出すには
――悪い補助金からスマートな促進策への転換を
(2012年5月号
ジェフリー・ボール/スタンフォード大学レジデントスカラー

風力やソーラーエネルギーが、近い将来に化石燃料にとって代わることはあり得ない。当面、再生可能エネルギーは、化石燃料による電力生産に取って代わるのではなく、それを補完する程度に終わる。だからといって、その開発をいま断念するのは間違っている。風力タービンとソーラーパネルの効率は高まり、価格も低下している。重要なのは、これまでのように補助金で再生可能エネルギーのポテンシャルを摘み取ってしまわないように、よりスマートな促進策をとり、市場の競争を最大化することだ。目的は風力タービンやソーラーパネルを多く設置することではない。電力を安価に便利に安全に、しかも持続的に供給することだ。この目的を実現する包括的なエネルギー政策の一部に風力・ソーラーエネルギー促進策を戦略的に位置づける必要がある。


教育と国家を考える
(2012年5月号
ジョエル・I・クライン/ニューズコーポレーション教育部門最高経営責任者
コンドリーザ・ライス/前米国務長官および国家安全保障問題
担当
大統領補佐官

多くの側面からみて教育は安全保障にとっても重要だ。われわれが一つの国家でないとすれば、国を守ることもできない。われわれは世界に赴いて市場経済と自由な空間を広げ、リーダーシップを発揮してきたが、われわれが教育を通じて国を一つにし、自信を持たなければ、そうした過去の実績を今後も積み重ねていけると楽観することはできない。 テクニカルな側面もある。われわれが雇用を創出し、21世紀の世界を主導できるような、競争力と情報面での優位を維持していくには科学、数学、工学、そして基本的読解力に関する教育を十分に与えなければならないが、この条件が満たされていない。・・・現在の世界では人的資源が国家を支えている。この人材資源は19世紀の天然資源のように地中から掘り起こすことはできないし、20世紀の大量生産品のように組立ラインによって作り出すこともできない。人材資源こそが必要とされているし、その鍵を握るのが教育だ。国家安全保障が、この国の教育システムが抱えている問題によって足をすくわれると考えるのは、こうした理由からだ。


ベビー・ギャップ
――出生率を向上させる方法はあるのか
 
(2011年5月号
スティーブン・フィリップ・クレーマー/米国防産業大学教授

少子化によって課税できる労働人口が少なくなるにつれて、政府は困難な決定を下さざるを得なくなる。社会保障手当を切り捨てて引退年齢を引き上げるか、税率を大きく引き上げるしかなくなるからだ。さらに厄介なのは、労働人口が高齢化していくにつれて、経済成長を実現するのが難しくなっていくことだ。・・・低い出生率は、先進世界の福祉国家体制だけでなく、国の存続そのものを脅かすことになる・・・男女間の差別解消に真剣に取り組まず、女性のための適切な社会サービスの提供に熱心でなかったイタリアや日本のような国は出生率を上昇させられずにいる。これに対して、GDP(国内総生産)の約4%程度を、子育ての支援プログラムにあてているフランスやスウェーデンは出生率の低下を覆すことに何とか成功している。出産奨励プログラムには大きなコストがかかるし、伝統的な家族の価値を支持する人々の怒りを買う恐れもある。だが、低出生率の罠にはまってしまえば、これまでとは不気味なまでに異なる人口減少という未知の時代へと足を踏み入れることになる。





5月号掲載論文



ヨーロッパ経済の危機再燃は避けられない
ルイス・アレキサンダー
ジョイス・チャン
ヴィンセント・ラインハルト
セバスチャン・マラビー


ユーロリスクとヨーロッパの政治危機  
トマス・クロー


経済・貿易の世紀と伝統的外交の終わり 
ロバート・ホーマッツ
ティエリ・ド・モンブリアル


アノニマスの活動はテロか抗議行動か
ヨハイ・ベンクラー


漂流するアメリカの政治
ライハン・サレーム
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ソーシャルメディアの意外な真実
――ローカルなツイッターと社会派のアノニマス
(5月号プレビュー)


意外にローカルなツイッター
(2012年5月号
ユーリ・タクテエフ/トロント大学准教授
バリー・ウェルマン/トロント大学ネットラボ所長
アナトリー・グルーズド/ダルハウジー大学情報管理大学院准教授

ツイッター・ユーザーがどこの誰とでもつながることができるからといって、彼らが必ずしもそうするわけではない。実際、われわれのサンプル中のユーザーによってフォローされているアカウントをみると、39%が地域内でつながっていたさらに言えば、75%のつながりは国内で起きている。・・・ツィッターのつながりは基本的にローカル色が強く、デジタル時代が到来するはるか前から存在するつながりを強化しているにすぎない。


アノニマスの活動はテロか抗議行動か
(2012年5月号
ヨハイ・ベンクラー/ハーバード大学法律大学院教授

アメリカ、ヨーロッパ、日本が同時に「政治的破綻」を経験しているのは偶然ではない。グローバル化が「有権者が政府に対して望むもの」と「政府が提供できるもの」の間のギャップをますます広げてしまったからだ。政府が人々の要求に応えられなくなっている。このミスマッチこそ、先進民主世界が現在直面しているもっとも深刻な課題だろう。・・・例えば、日本の中産階級の所得レベルは低下し続け、社会格差は拡大し、1980年代は7%だった貧困率が2009年には16%へと上昇した。小泉が経済を自由化し、官僚と利益団体の力を弱めようと野心的な改革を試みたのは、まさにこうしたリスクに対処していくためだった。・・・だが日本はいまや「所有者のいない土地」と化している。・・・

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モバイル革命のこれまでとこれから
 
 (2011年5月号
ランドール・L・スティーブンソン/AT&T最高経営責任者

6〜7年前まで、・・・出張に出かけるときはノートパソコン をバッグに入れ、ポケットには携帯電話を、ズボンの後ろポケットにはブラックベリーを入れていた。そしてスマートフォンが登場する。今では、これまでの複 数のデバイスに分散していたさまざまな機能が(スマートフォンという)一つのデバイスに統合されている。さらに重要なのは、これらのデバイスのコンテンツ を同期化できるようになったことだ。・・・・これから先、何が起きるか。再び、デバイスの多様化が始まる。・・

 





「一部の政府高官が考えるようにアノニマスの行動をテロ行為とみなしたり、メディアが示唆するように、彼らを社会悪とみなしたりするのは間違っている。もっと現実に目を向けるべきだ。彼らの目的はインターネットの自由を守り、権力者の権力乱用を告発することにある。彼らの行動の本質は(社会的)抗議行動だ」。(Y・ベンクラー)

関連論文



インターネットは自由も統制も促進する  (2010年12月号)
―― 政治的諸刃の剣としてのインターネット

イアン・ブレマー


ウィキリークスとインターネットの自由  (2011年1月号)
アダム・シーガル


オンライン・ジャーナリズムとメディアの未来 (2010年8月号)
ビル・ニコルス
ビジャイ・ラビンドラン
ビビアン・シャイラー
アルバート・イバルゲン


衰退するメディアと興隆するメディア、違いはどこにあるのか
(2011年1月号)
クラーク・ホイト
マーク・ホワイテカー
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   2012年4月20日更新
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「どこかが何かおかしい」世界と日本
――閉塞感を可能性に変えるには
(フォーリン・アフェアーズ・リポート4、5月号)


現状に閉塞感を覚えているのは日本人だけではない。世界の多くの人が「どこかが何かおかしい」と感じている。政府が問題を解決する能力を失い、危機に対処できなくなっているからだ。ヨーロッパでは経済崩壊の瀬戸際で場当たり的に危機管理策が繰り返されるだけで先は見えず、危機が再燃しつつある。アメリカも、2012年末には再び債務上限引き上げをめぐる大きな危機に直面すると言われている。・・・


どこかが何かおかしい
――長期ビジョンとコンフィデンスの喪失
(2012年4月号
ローレンス・D・フィンク/ブラックロック理事長兼最高経営責任者

経済回復、市場の回復に向けて期待の持てる兆候が出てきているとはいえ、誰もが「どこかが何かおかしい」と感じている。世界のCEOたちも、同じ感覚を持っている。誰もが同じことを言う。・・・ギリシャの債務であれ、ガソリンの価格であれ、現在の相互につながった世界では、人々は絶え間なく流れる膨大な情報とニュースに翻弄されている。よいニュースが多い日でも、そこに紛れ込んでいる悪いニュースを楽観的にとらえられなくなっている。この心理枠組みが人々の決定に悪影響を与え、市場を不安定化させ、金融のボラティリティを高めている。こうして、投資家だけでなく、政治家も企業家も短期的視点しか持てなくなり、これが社会を変化させ、世界さえも変化させている。


漂流する先進民主国家
(2012年1月号
チャールズ・クプチャン/米外交問題評議会シニア・フェロー

アメリカ、ヨーロッパ、日本が同時に「政治的破綻」を経験しているのは偶然ではない。グローバル化が「有権者が政府に対して望むもの」と「政府が提供できるもの」の間のギャップをますます広げてしまったからだ。政府が人々の要求に応えられなくなっている。このミスマッチこそ、先進民主世界が現在直面しているもっとも深刻な課題だろう。・・・例えば、日本の中産階級の所得レベルは低下し続け、社会格差は拡大し、1980年代は7%だった貧困率が2009年には16%へと上昇した。小泉が経済を自由化し、官僚と利益団体の力を弱めようと野心的な改革を試みたのは、まさにこうしたリスクに対処していくためだった。・・・だが日本はいまや「所有者のいない土地」と化している。・・・


日本システムから退出する企業と個人
 
(アンソロジーvol.32、2012年4月Subscribers' Only公開
レオナード・J・ショッパ/バージニア大学准教授

家庭と仕事の両立を諦めたために女性の晩婚化・非婚化がすすみ、出生率が低下し、出生率のさらなる低下が年金制度に対する不安を増幅させ、それによって、人々は躍起になってより多くを貯蓄し、支出を減らしている。(経済は停滞したままだ)。競争力のある日本企業がより多くを海外に投資しだすと、日本に残された企業への投資収益率はますます低下した。こうしたトレンドが、政府による経済を上向かせようとする努力をますます困難にし、・・・超インフレの危険を高めている。そして、こうした危険ゆえに、企業、個人投資家、そして女性たちは、資本逃避や移住といった、より急進的なシステムからの「退出」策に目を向け始めている。「退出」へと向かうこの下方スパイラルから抜け出す方法は一つしかない。それは、市民がそのエネルギーを国内改革へと向けるように日本の政治指導者を喚起、鼓舞することだ。

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出生率が低下し、出生率のさらなる低下が年金制度に対する不安を増幅させ、それによって、人々は躍起になってより多くを貯蓄し、支出を減らしている。(その結果、経済は停滞したままだ)。この負の連鎖故に政府による経済を上向かせようとする努力がますます困難になり、・・・超インフレの危険を高めている。(L・ショッパ)

関連論文



高齢社会を前向きにとらえよ (2012年4月号)
―― 危機を機会に変えるには

ジョセフ・F・カフリン、ケリー・ミッチェル、マイケル・W・ホーディン


ベビー・ギャップ  (2012年5月号)
―― 出生率を向上させる方法はあるのか

スティーブン・フィリップ・クレーマー


ヨーロッパ経済の危機再燃は避けられない
――世界経済アップデート
 (2012年5月号)
ルイス・アレキサンダー、ジョイス・チャン、
ヴィンセント・ラインハルト


ウォール街デモが示す新しい民主主義の可能性
――市民の苦境を無視する政治への反乱
(2011年11月号)
アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート


教育と国家を考える  (2012年5月号)
コンドリーザ・ライス、ジョエル・I・クライン


日本はヘッドクォーターステーツを目指せ
――高齢社会が変える日本経済と外交
(アンソロジーvol.32、2012年4月Subscribers' Only公開
ミルトン・エズラッティ

日本はいずれ、これまでの製造業重視路線から離れて、マネジメント、サービス、金融、デザイン(設計)、研究に焦点をあわせた頭脳国家("headquarters nation")のような存在になっていくだろう。

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   2012年4月19日更新
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なぜ宇宙探索を続けるべきか、他
(フォーリン・アフェアーズ・リポート4月号より)


宇宙探索を続けるべき理由
(2012年4月号
ニール・ドグラース・タイソン/米自然歴史博物館ヘイデンプラネタリウム館長

天体物理学者、生物学者、化学者、エンジニア、惑星地質学者などでチームを組む宇宙探索ほど領域を越えた技術の応用を促すものはない。例えば、宇宙の天文台ともいわれるハッブル宇宙望遠鏡の画像処理をめぐる技術革新が医療分野に応用され、マンモグラフィーを通じたガンの早期発見に役立てられ、多くの女性たちがガンの脅威から解放されている。だが、いまや財政、党派対立に足をとられて、アメリカの宇宙開発計画は停滞し、一方で中国が自立的な宇宙志向国家(スペースパワー)への道を着実に歩みつつある。例えば、火星の地表にはなぜ液体が存在しないか。何か悪いことが火星に起きたわけで、似たようなことが地球でも起きていないかどうか、その兆候を特定することは非常に重要だ。経済的に困難な時代にあるとしても、宇宙探索への投資は経済を刺激し、人々の期待を満たし、次世代の人々の夢を育むことができる。


中国発サイバー攻撃とサイバーセフトにどう対処するか
(2012年4月号
アダム・シーガル/米外交問題評議会シニアフェロー

サイバー攻撃やそれに準じた行動によって、企業と政府は貴重な知的財産や重要な軍事機密を盗み出されている。米政府は最近まで、サイバー攻撃の黒幕を名指しすることをためらってきたが、ほとんどの専門家は、これらの攻撃の多くは中国からのものだと考えている。情報機関はアメリカを対象とする攻撃の一部については、それが誰の仕業によるものかすでに突き止めており、アメリカは特定のコンピューター、個人、金融データを攻撃のターゲットにできる状態にある。すでにサイバー空間における攻撃作戦の実施を民間企業に依頼しているかもしれない。中国政府に外交ルートで対処を求めても、米中ではインターネットへの概念がまったく違うだけに、効果があるとは考えにくい。現状では、中国人ハッカーたちの攻撃のコストを上昇させるとともに、自国のネットワークセキュリティーを向上させるしか手はない。



政治から離れ、宗教へ回帰する米宗教界
 
―― 宗教右派台頭の一方で進む宗教離れ
(2012年4月号
デヴィッド・E・キャンベル/ノートルダム大学准教授
ロバート・D・パットナム/ハーバード大学教授

この20年にわたって「教会のミサに参加するかどうか」が、共和党と民主党の有権者を分ける大きな指標とされてきた。現状では、宗教がアメリカ政治、特に右派勢力の立場に与える影響が非常に大きくなっているが、この現実に対する反発も大きくなっている。保守的価値、宗教的価値が否定された1960年代の反動として、その後、福音派を含む、伝統的な宗教が復活したが、いまや、この20年間で組織化され、政治的な影響力を増した宗教組織に対する反発が若者を中心に大きな広がりをみせている。特にアメリカの若者たちは、「宗教心をもつことがたんに保守政治を支持することを意味するのなら、宗教にはかかわらない」と考えている。宗教右派の台頭と宗教の政治化を前に、多くの人が宗教そのものに背を向け始めている。共和党指導者にとって頭が痛いのは、支持層の一部が強く支持する政治と宗教の融合というテーマに対して、一般有権者がますます嫌悪感を示し始めていることだ。






天体物理学者、生物学者、化学者、エンジニア、惑星地質学者などでチームを組む宇宙探索ほど領域を越えた技術の応用を促すものはない。例えば、宇宙の天文台ともいわれるハッブル宇宙望遠鏡の画像処理をめぐる技術革新が医療分野に応用され、マンモグラフィーを通じたガンの早期発見に役立てられ、多くの女性たちがガンの脅威から解放されている。(N・タイソン) 写真は1969年7月16日、月面に立てた星条旗のかたわらに立つエドウィン・オルドリン飛行士。

4月号掲載論文



高齢社会を前向きにとらえよ
―― 危機を機会に変えるには

ジョセフ・F・カフリン
ケリー・ミッチェル
マイケル・W・ホーディン


ブラックロックCEOラリー・フィンクが語る
不安定な新世界、動かない資金

ローレンス・D・フィンク


なぜ世界銀行は依然として必要か
ロバート・ゼーリック


日本のエネルギージレンマ
―― 再生可能エネルギーへのシフトを阻む文化的要因

チャールズ・ファーガソン


集約的畜産の悪夢
―― 残虐な集約的畜産はもはや限界を超えている

ミュン・パク
ピーター・シンガー


イスラエルのイラン空爆後、何が起きるか
エフード・エイラン


2012.4.16.更新
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   2012年4月17日更新
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再燃するユーロ危機と欧州の政治
―― ヨーロッパは統合を維持できるか
(フォーリン・アフェアーズ・リポート5月号プレビュー)


ヨーロッパ経済の危機再燃は避けられない
――世界経済アップデート
(2012年5月号掲載予定
ルイス・アレキサンダー/野村ホールディングス アメリカ担当チーフエコノミスト
ジョイス・チャン/JPモルガン・チェース新興市場・債券調査担当統括責任者
ヴィンセント・ラインハルト/モルガンスタンレー アメリカ担当チーフエコノミスト
セバスチャン・マラビー/米外交問題評議会地政経済学研究センター所長

現状ではギリシャのプライマリーバランスは黒字ではない。この状況が続く限り、(支援をめぐる)政治的均衡が崩れれば、ヨーロッパは深刻な危機局面へと舞い戻ることになる。(L・アレキサンダー)

赤字と債務を減らそうとすれば、成長のための投資が後回しにされ、経済の持続可能性は低下する。結局、国債を通じた借入コストだけが高くなる。その結果、国内の金融機関が債務を塩づけにする貯蔵庫と化している。(V・ラインハルト)

現在から2014年までにスペインとイタリアだけでも、8000億ドル規模の資金を、国債発行を通じて調達しなければならない。これだけをみても、ヨーロッパにとって今後3年間は楽ではない。(J・チャン)

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ユーロリスクとヨーロッパの政治危機
(2012年5月号掲載予定
トマス・クロー/ヨーロッパ外交評議会シニアフェロー

ソブリン債務危機の拡散を懸念する市場を安心させるとともに、IMFからの支援を取り付けようと、ユーロ参加国は最近ファイアーウォールを増強した。だが、債務危機がスペインに広がっているために、市場は依然として慎重な見方を崩していない。実際、「将来における危機を食い止め、危機が起きても対処できる強固で安定した枠組みが築かれたわけではなく、(ファイアーウォールは)これまでの対策同様に、ユーロゾーンのための強固なシステムの確立に向けた暫定措置にすぎない。・・・一部の諸国が経済と財政の悪化に苦しむ事態が続けば、ユーロ圏の利益や目的に関する共有意識が損なわれ、状況を管理していくのは、政治的にますます難しくなる。・・・救済のための橋を架けても、それがどこへとつながっているのはわからない状況が続いている。


ユーロプロジェクトの失敗
―― ギリシャのユーロ離脱は何を引き起こすか
(2012年1月号)
マーティン・フェルドシュタイン/ハーバード大学教授

たしかに、周辺国がユーロ圏にとどまれば、他のユーロ諸国から救済支援を得られるという利点はあるかもしれないが、この場合(緊縮財政策をとらざるをえなくなり)失業と社会騒乱という非常に大きな政治的代価を伴う。・・・現在ドイツが(ECBを通じて)資金を提供し始めたのは、ギリシャが離脱すればユーロ圏そのものが解体し、ドイツの輸出と経済に有利に作用しているユーロレートそのものが消失する恐れがあるからだ。・・・ドイツはユーロ圏を支えるためにギリシャその他の国を支援する意図をもっている。だが、その見返りにドイツが強要する条件があまりに過酷であれば、結局、ギリシャその他の国はユーロ離脱という選択のほうがましだと考えだす。






瀬戸際で危機を管理するのがパターン化している。システムが何度も何度も崖から転落する瀬戸際へと追い込まれるのは非常に危険だ。(V・ラインハルト)一部の諸国が経済と財政の悪化に苦しむ事態が続けば、ユーロ圏の利益や目的に関する共有意識が損なわれ、状況を管理していくのは、政治的にますます難しくなる。・・・救済のための橋を架けても、それがどこへとつながっているのはわからない状況が続いている(T・クロー) マリオ・ドラキECB総裁(写真中央)は、すでに2度にわたって長期資金供給オペを決断した。しかし、・・・

関連論文



解体か統合の維持か、瀬戸際のEU (2011年12月号)
――ユーロ危機で揺るがされるヨーロッパ・プロジェクト

チャールズ・クプチャン


国際通貨システムの未来 (2012年2月号)
バリー・エイケングリーン


人民元の国際化路線を検証する (2012年2月号)
セバスチャン・マラビー
オリン・ウェシングトン


ユーロ危機とヨーロッパの政治 (2012年1月号)
モーリジオ・モリナーリ
アンドリュー・ナゴルスキー
エレイン・シオリーノ


不安定な新世界、動かない資金
――長期ビジョンとコンフィデンスの喪失
(2012年4月号)
ラリー・フィンク

関連ニュース

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EU崩壊の可能性を警告―ソロス氏(4月17日)
ロイター


焦点:欧州債務危機、緊縮か成長か単純な答え見つからず(4月17日)
ロイター


2012.4.16.更新
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   2012年4月13日更新
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先進国の出生率の低下と高齢化で世界はどう変わる
―― 少子高齢社会の日本システムから退出する企業と個人


先進国を襲うベビー・ギャップ
――低出生率の罠を回避できるか
(2012年5月号掲載予定
スティーブン・フィリップ・クレーマー/米国防産業大学教授

少子化によって課税できる労働人口が少なくなるにつれて、政府は困難な決定を下さざるを得なくなる。社会保障手当を切り捨てて引退年齢を引き上げるか、税率を大きく引き上げるしかなくなるからだ。さらに厄介なのは、労働人口が高齢化していくにつれて、経済成長を実現するのが難しくなっていくことだ。・・・低い出生率は、先進世界の福祉国家体制だけでなく、国の存続そのものを脅かすことになる・・・男女間の差別解消に真剣に取り組まず、女性のための適切な社会サービスの提供に熱心でなかったイタリアや日本のような国は出生率を上昇させられずにいる。これに対して、GDP(国内総生産)の約4%程度を、子育ての支援プログラムにあてているフランスやスウェーデンは出生率の低下を覆すことに何とか成功している。出産奨励プログラムには大きなコストがかかるし、伝統的な家族の価値を支持する人々の怒りを買う恐れもある。だが、低出生率の罠にはまってしまえば、これまでとは不気味なまでに異なる人口減少という未知の時代へと足を踏み入れることになる。


女性が働きやすい社会環境を
――日本システムから退出する企業と個人
(アンソロジーvol.32、2012年4月Subscribers' Only公開)
レオナード・J・ショッパ/バージニア大学准教授

就労年齢にある日本女性のうちで働いているのはその半分程度で、母親という集団で見ればその就労率はさらに低い。女性の多くは、日本の雇用システムのことを、(保育園などの)乳幼児・児童保護施設や育児休暇が不十分な上に、就労スケジュールも硬直的で、就労時間も長いと見ており、その結果、育児だけを選び、仕事と育児を両立させるのをあきらめている。外では働かずにフルタイムの主婦になることを選択する人々が多いため、その分、労働力の数が少なくなり、近づきつつあるベビーブーマー世代の退職後の社会保障負担をファイナンスするのがますます難しくなりつつある。同時に、仕事を優先して結婚を先送りするか、非婚を選ぶ女性の存在も、出生率低下の原因の一つである。日本の合計特殊出生率(一人の女性が生涯に産む子供の数)は1・34人であり、これは記録的低率である。・・・

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少子化で世界経済の成長は減速する
(2010年11月号)
ニコラス・エバースタット/アメリカン・エンタープライズ研究所政治経済学者

20世紀の人口増大が公衆衛生の拡大・向上によってもたらされたとすれば、21世紀を特徴付けるトレンドは出生率の劇的な低下になるだろう。先進国社会が高齢化し、高齢社会の重荷が、縮小する一方の現役労働世代にのしかかっていくことは大きな問題として認識されている。だが、あまり認識されていないのが、今後の世界経済の成長を担っていくと考えられる新興経済諸国の人口問題、特に若年労働力人口の減少だ。バラ色の未来を手にしているかにみえる中国も、今後20年間で若年労働力人口は30%、数で言えば1億人減少すると予測されている。しかも、出生率の低下というトレンドがなぜ続いているのか、その理由はほとんど解明されていない。例えば、日本で少子化現象が始まったのは1950年代。特に1970年代初頭以降、出生率は人口置換水準を一貫して下回るようになった。人口動態の分析者たちは、長期的な出生率を予測する指標を持っていないが、専門家のなかには、非常に低い出生率は今後を予兆する先駆けに過ぎず、現状では考えられないほどに出生率は低下していくと主張する者もいる。





少子化によって課税できる労働人口が少なくなるにつれて、政府は困難な決定を下さざるを得なくなる。社会保障手当を切り捨てて引退年齢を引き上げるか、税率を大きく引き上げるしかなくなるからだ。さらに厄介なのは、労働人口が高齢化していくにつれて、経済成長を実現するのが難しくなっていくことだ。・・・低い出生率は、先進世界の福祉国家体制だけでなく、国の存続そのものを脅かすことになる・・・(スティーブン・フィリップ・クレーマー)

関連論文



高齢社会のポテンシャルに目を向けよ (2012年4月号)
ジョセフ・F・カフリン


高齢社会が変える日本経済と外交
(アンソロジーvol.32、2012年4月Subscribers' Only公開)
ミルトン・エズラッティ


世界を変える四つの人口メガトレンズ(2010年11月号)
―― 先進国の衰退と途上国の台頭をどう管理するか
ジャック・A・ゴールドストーン


2012.4.16.更新
 
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動かない資金と肥大化する債務
――L・フィンク、A・グリーンスパン、W・ブイター
(フォーリン・アフェアーズ・リポート4月号)


不安定な新世界、動かない資金
――長期ビジョンとコンフィデンスの喪失
(2012年4月号
ローレンス・フィンク/ブラックロックCEO

将来へのコンフィデンスを持てず、明るい未来を確信できずにいるために、収益が増えても、企業はキャッシュを積み重ねるだけで、投資には慎重になっている。家計を切り盛りする人々から、金融トレーダー、そしてアテネ、ロンドン、マンハッタンのデモ参加者にいたるまで、誰もが状況に苛立ち、怒り、そして混乱している。人々は政府が約束する安定した老後の生活など夢物語に終わるのではないかと心配している。リーダーシップを求めているし、現状を説明できる答えを求めている。コンフィデンスの危機に直面しているために、われわれは長期的な決定が下せずにいる。問題は、連日、そして刻々と変化していくニュースのヘッドラインに翻弄されずに、先を見通す力をわれわれが失ってしまっていることだ。


財政赤字へのリスク認識が
変化しない限り、資金は動かない
――アラン・グリーンスパンとの対話
(2010年10月号、2012年4月Subscribers' Only公開)
アラン・グリーンスパン/前FRB議長

企業収益は大幅に改善している。これは生産性の上昇によって単位あたり生産コストが減少していることで説明できる。だが、それが、固定資産投資へとつながっていない。私の試算では4000億ドルの投資が手控えられている。・・・・中央銀行が大規模な資金を金融システムに注入するが、そこから資金が動こうとしない。ケインズは、1936年にこの現象を「流動性の罠」という言葉で表現した。この現象は、アメリカだけでなく、他の先進国にも共通してみられる。 リスクに対する心理や姿勢が変化しない限り、資金は動かないだろう。・・・大規模な財政赤字が資本投資をクラウドアウトしている。財政赤字の規模が、資本 投資のレベル、特に、固定投資、非流動性資産への投資を左右している(抑え込んでいる)。・・・・日本問題も考えなければならない。いずれ、経常黒字は赤 字へと転じ、日本は国際市場から資金を調達しなければならなくなる。・・・・

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日本の財政赤字とソブリンリスク
――アメリカも日本も潜在的リスクにさらされている
(2010年6月号)
ウィレム・ブイター/CITIグループ チーフエコノミスト

日本の対GDP比粗債務残高はGDPのほぼ200%で、これは世界的にみても最悪の数字だ。対GDP比純債務残高も100%のレベルにある。純債務のほうがましだったといっても、200%でないというだけの話だ。しかも、現状のプライマリーバランスは、対GDP比でマイナス7%。・・・たしかに、巨大な政府債務があっても問題は起きないと多くの人が考えているうちは、問題は起きないだろう。だが、日本人の多くが「日本の政府債務は、粗債務残高がGDPの200%、純債務残高でもGDPも100%もある」と危機感を募らせ、デフォルトに陥ると考えだしたらどうなるか。・・・日本政府が債務を支払えなくなり、デフォルトに陥ると誰もが考えるようになれば、市場は瞬く間に凍り付き、デフォルトに直面する。・・・仮に投資家が、状況が持続不可能だと懸念するようになれば、現実に、状況は持続不可能になる。政府債務があまりに大きすぎるために、日本がそのような状況に陥る危険はある。






日本政府が債務を支払えなくなり、デフォルトに陥ると誰もが考えるようになれば、市場は瞬く間に凍り付き、デフォルトに直面する。・・・仮に投資家が、状況が持続不可能だと懸念するようになれば、現実に、状況は持続不可能になる。政府債務があまりに大きすぎるために、日本がそのような状況に陥る危険はある。(ウィレム・ブイター)

関連論文



財政赤字と債務の肥大化という悪夢 (2011年6月号)
―その先に待ち受けているものを回避するには

セバスチャン・マラビー他

財政赤字が今後も肥大化していけば、「アメリカは本当に債務の支払いができるのか」と投資家は心配し始める。… そして、いずれ投資家が不安を募らせ、出口に向かい出せば、アメリカの金利は上昇し、ドル価値は急降下する。このリスクはどのくらいあるだろうか。・・・



信用格付け会社の功罪  (2010年7月号)

一部のアナリストは、格付け会社が国債の価格下落に先んじてではなく、トレンドに追随して国債の格付けを引き下げており、その結果、さらなる市場の下落を招いていると批判している。



新たな世界経済のシステミックリスクとしての各国の財政赤字(2010年3月号)
セバスチャン・マラビー


複雑系の崩壊は突然、急速に起きる (2010年4月号)
―― グローバル経済とアメリカという複雑系の将来
ニオール・ファーガソン


ブラックスワンの政治・経済学 (2011年7月号)
N・N・タレブ
マーク・ブリス

関連ニュース

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数年後の国債急落を想定 三菱UFJ銀が危機シナリオ(2月22日)
朝日新聞

2012.4.5.更新
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先進国は高齢社会にどう向き合うべきか
――高齢者社会は巨額の資金を吸い込むブラックホールなのか
(4月号プレビュー)


高齢社会のポテンシャルに目を向けよ
(2012年4月号
ジョセフ・F・カフリン/MIT エイジラボ所長他

20世紀に入ってから現在までに平均寿命は約30年延びている。われわれが90歳まで生きるのなら、引退年齢やそれに伴う政策も変化させなければならない。現在のシステムは19世紀のビスマルクモデルを前提にしており、これを21世紀に適用し続けるわけにはいかない。・・・高齢者の社会への貢献がどのようなものになるかという側面から高齢社会という概念そのものを見直す必要がある。家族への貢献なのか、自分だけのためなのか、それともあなたの周りのコミュニティにも貢献できるのか。これまでよりも30年間にわたって長く生きられることを、個人的恩恵という面だけでなく、社会への恩恵という面からとらえ、高齢社会を新しい視点で構想する必要がある。


高齢社会という灰色の夜明け
(1999年3月号、2012年4月Subscribers' Only公開)
ピーター・G・ピーターソン/外交問題評議会前理事長

公的予測によれば、先進国は30年以内に高齢者への年金コストの支払いだけで国内総生産(GDP)の6%から16%規模の追加負担を余儀なくされる。年金財政の赤字、つまり、現在の勤労者が積み立てた年金が、事実上、消え去っていることからくる潜在的な財政赤字は、先進世界全体ですでに35兆ドル近くに達している。医療ケアの増加を加味すると少なくとも総額でこの二倍には達するはずだ。どう控えめに見ても、高齢化問題ゆえに、64兆ドルの資金を吸い込むブラックホールが先進国の行く手に待ち受けているようなものだ。とはいえ、すでに約束された年金給付の財源を増税によって賄うのも現実的ではない。増税するとすれば、平均的勤労者の所得税率をさらに25%から40% 引き上げなければならない。・・・

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高齢社会の到来で低下する日本の生活レベル
――高齢社会が変える日本経済と外交
(アンソロジーvol.32、2012年4月Subscribers' Only公開
ミルトン・エズラッティ

高齢化が進む日本社会において年金生活者を現役世代が支えていくことの重荷は、「年老いた両親の面倒を子どもがみる」という日本の伝統的な義務をはるかに上回るものになる。その影響は、たんに社会保障負担の変化にとどまらない、経済の広い範囲に及ぶ。総所得という点からみれば、人口構成に由来するこの問題は、最終的に平均的な日本の生活レベルを18%程度引き下げ、・・・日本人がこれまで慣れ親しんできた生活レベルとはおよそかけ離れたものへと低下させるだろう。揺り戻しなしに、こうした緊張に耐えうる国などどこにもない。・・・



2012.4.5.更新




現役労働者世代が積み立てた年金が、事実上、消え去っていることからくる潜在的な財政赤字は先進世界全体ですでに35兆ドル近くに達している。医療ケアの増加を加味すると少なくとも総額でこの2倍には達する。・・・64兆ドルの資金を吸い込むブラックホールが先進国の行く手に待ち受けているようなものだ。(P・ピーターソン)

4月号掲載論文



ブラックロックCEOラリー・フィンクが語る
不安定な新世界、動かない資金

ローレンス・フィンク


イスラエルのイラン空爆後、何が起きるか
エフード・エイラン


フクシマ危機を前にホワイトハウスはどう動いたか
ジェフリー・A・ベーダー


なぜ世界銀行は依然として必要か
ロバート・ゼーリック


暗闇で輝く豚肉と爆発するスイカ
――なぜ中国の食品は危険なのか

トマス・トンプソン


集約的畜産の悪夢
―― 残虐な集約的畜産はもはや限界を超えている

ミュン・パク
ピーター・シンガー



政治から離れ、宗教へ回帰する米宗教界
デヴィッド・E・キャンベル
ロバート・D・パットナム


ティーパーティ運動が揺るがすアメリカの政治と外交
ウォルター・ラッセル・ミード

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フォーリン・アフェアーズ・リポート4月号
高齢社会、経済コンフィデンスの喪失、日本のエネルギージレンマ、
中国の汚染食品、イラン攻撃後何が起きるか、フクシマ危機とホワイトハウスなど


高齢社会のポテンシャルに目を向けよ
(2012年4月号
ジョセフ・F・カフリン/MIT エイジラボ所長他

20世紀に入ってから現在までに平均寿命は約30年延びている。われわれが90歳まで生きるのなら、引退年齢やそれに伴う政策も変化させなければならない。現在のシステムは19世紀のビスマルクモデルを前提にしており、これを21世紀に適用し続けるわけにはいかない。・・・高齢者の社会への貢献がどのようなものになるかという側面から高齢社会という概念そのものを見直す必要がある。家族への貢献なのか、自分だけのためなのか、それともあなたの周りのコミュニティにも貢献できるのか。これまでよりも30年間にわたって長く生きられることを、個人的恩恵という面だけでなく、社会への恩恵という面からとらえ、高齢社会を新しい視点で構想する必要がある。


ブラックロックCEOラリー・フィンクが語る
不安定な新世界、動かない資金
―― 長期ビジョンをコンフィデンスの喪失
(2012年4月号

現状の経済の停滞を説明する上でもっとも見落とされているのが社会の高齢化というトレンドだ。・・・他の年齢層の集団に比べて、高齢者人口は2倍のペースで増大していくと考えられている。人々がより長く生きられるようになったこと自体は素晴らしいことだ。しかし、多くの高齢者たちは、「自分の蓄えがなくなったら、一体どうすればよいのか」と途方に暮れている。・・・個人、企業、年金ファンド、それが誰であれ、私のアドバイスは決まっている。「傍流に資金を置くのを止めて、自分の資金に適切な役割を与えなければならない」個人が資金面での目的を満たし、企業が成長を実現し、年金基金が契約者へのコミットメントを果たすには資金を動かすしかない。政府も資金を動かす必要がある。社会保障支出、教育への投資、インフラ再建への投資、それが何であれ、成長のエンジンに火をつけるには、資金を動かさなければならない。


日本のエネルギージレンマ
(2012年4月号、Subscribers' Only先行公開)
チャールズ・ファーガソン/米科学者連盟会長

日本はこれまで最先端の原子力技術の開発を試み、この領域のリーダーになることを目指してきた。だがフクシマ危機を経たいま、原発施設の再稼働に向けて社会の支持を得られるかどうか、先の見えない状況に追い込まれている。・・・現在日本は、(原発停止による電力生産の低下を火力発電で埋め合わせようと)より多くの液化天然ガス(LNG)を輸入しているが、LNG価格はかつての3倍のレベルへと上昇している。しかも、(日本の現実を考えると)原子力による電力生産の多くを再生可能エネルギーに置き換えていけるとも思えない。日本は風力、ソーラー、地熱などの再生可能エネルギーの促進を阻む構造的な障害を持っているからだ。電力会社も関係省庁も「大規模な電力生産施設」を好む文化的体質を持っており、風力やソーラーなどの基本的に「分散型」の技術導入には難色を示す傾向がある。問われているのは、この文化を政治的な意思とリーダーシップで変化させていけるかどうかだ。

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2012.4.5.更新



高齢化をとらえる上で重要なポイントは、長生きすることよりも、より幸せに生きるという視点をもつことだ。隔離された高齢者の世界を形作るのは魅力的な選択ではない。(J・F・カフリン)

4月号掲載論文



イスラエルのイラン空爆後、何が起きるか
エフード・エイラン


フクシマ危機を前にホワイトハウスはどう動いたか
ジェフリー・A・ベーダー


なぜ世界銀行は依然として必要か
ロバート・ゼーリック


暗闇で輝く豚肉と爆発するスイカ
――なぜ中国の食品は危険なのか

トマス・トンプソン


集約的畜産の悪夢
―― 残虐な集約的畜産はもはや限界を超えている

ミュン・パク
ピーター・シンガー



政治から離れ、宗教へ回帰する米宗教界
デヴィッド・E・キャンベル
ロバート・D・パットナム


ティーパーティ運動が揺るがすアメリカの政治と外交
ウォルター・ラッセル・ミード

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グローバル社会と感染症の脅威
――抗生物質を使用すればするほど、耐性菌が増えていく
(4月号プレビュー)


インドを脅かす超薬剤耐性NDM−1の脅威
(2012年4月 Subscribers' Only
ソニア・シャー/科学ジャーナリスト

日常的な手術から臓器移植、そしてガン治療にいたるまで、近代医学におけるもっとも重要な成果を支える感染対策が今後脅かされていくことになるかもしれない。だが、この20年にわたって、薬剤耐性をもつ細菌が登場して広がりをみせ、抗生物質は一つまた一つとその作用を失っている。細菌との闘いにおける最終兵器であるはずのカルバペネム系抗生物質にさえ薬剤耐性を持つ細菌がインドで猛威をふるっている。NDM−1(ニューデリー・メタロベータラクタマーゼ)として知られる超薬剤耐性をもつ病原体がパンデミックを引き起こすリスクは限りなく大きい。

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感染症という名の新たな脅威
(1996年3月号、2012年4月 Subscribers' Only
ローリー・ギャレット/『ニューズデイ』紙医学・科学担当記者

さまざまな抗生物質・薬品に対する耐性を備えた遺伝子をもつプラスミドの登場とともに、感染症という侮れない脅威が再び猛威をふるいだしている。人間が細菌・ウイルスに対抗するために必要な抗感染症薬という兵器庫は、新たな環境に常に変化・適応する細菌という脅威の前には、非現実的なまでに貧弱だ。さらに 悪いことに、都市化、地球規模での人口移動の波は、人間の行動パターンだけでなく、細菌と人間のエコロジカルな関係も劇的に変化させている。性交渉により 感染が拡大し、しかも都市部のブラック・マーケットで抗菌薬・抗生物質が入手できるために、貴重な薬品が乱用・誤用され、その結果、新たな耐性菌や寄生虫 が誕生している。耐性菌やウイルスの脅威に加え、生物兵器戦争を目的とした毒性の強い細菌を作るための遺伝子研究さえ行われているのが現実だ。我々は感染症を「安全保障上の明確な脅威」ととらえ、これに対抗すべく、医学、法律、社会、経済的観点からの包括的な方策を模索していく必要がある。


人獣共通感染症の脅威
(2005年12月号、2012年4月Subscribers' Only公開)
ウィリアム・B・カレシュ/野生動物保護学会獣医学プログラムディレクター
ロバート・A・クック/野生動物保護学会副会長

現代医学によって明らかになっている1415の感染症の60%以上が動物と人間双方への感染力を持っている。鳥インフルエンザ、重症急性呼吸器症候群 (SARS)、エボラ出血熱、牛海綿状脳症(BSE、いわゆる狂牛病)などを含むこれらの人畜共通感染症のほとんどは、本来動物の病気であったものが生物種の壁を越えて人間に感染するようになったものだ。また、注目される機会はより少ないが、人間に一般的に見られるヘルペス、結核、はしかは動物にも感染する。病気は生物種や学問領域の垣根を越えて発生するという真実を認識し、それに応じた対応メカニズムを構築しない限り、人類は存亡の危機に立たされること になる。






人間が細菌・ウイルスに対抗するために必要な抗感染症薬という兵器庫は、新たな環境に常に変化・適応する細菌という脅威の前には、非現実的なまでに貧弱だ。・・・しかも都市部のブラック・マーケットで抗菌薬・抗生物質が入手できるために、貴重な薬品が乱用・誤用され、その結果、新たな耐性菌や寄生虫 が誕生している。(ローリー・ギャレット)

4月号掲載論文



高齢社会を前向きにとらえよ― 危機を機会に変えるには
ジョセフ・F・カフリン
ケリー・ミッチェル


不安定な新世界、動かない資金
――長期ビジョンとコンフィデンスの喪失
ローレンス・D・フィンク


政治から離れ、宗教へ回帰する米宗教界
―― 宗教右派台頭の一方で進む宗教離れ

デヴィッド・E・キャンベル
ロバート・D・パットナム


集約的畜産の悪夢
―― 残虐な集約的畜産はもはや限界を超えている

ミュン・パク
ピーター・シンガー


中国発サイバー攻撃とサイバーセフトにどう対処するか
アダム・シーガル

2012.4.3.更新
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