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   2012年1月31日更新
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先進国の高齢化と国際的な人の移動を考える
(2月号Subscribers' Onlyから)


世界を変える四つの人口メガトレンズ
(2010年11月号掲載、2012年1月Subscribers' Only公開)
ジャック・A・ゴールドストーン
/ ジョージ・メイソン大学 公共政策大学院政治学教授

「21世紀の新しい現実は、世界のどの地域で人口が減少し、どこで増大するのか、どのような国で高齢者が多くなり、どのような国で若者が多くなるか、世界の人口動態の変化が国境を越えた人の移動にどのような影響を与えるかで左右される。一般に先進国は人口面でも経済面でも衰退し、世界経済の拡大は新興国の経済成長によって刺激される。しかも、若者の多い途上国から労働力不足の先進国へと大きな人の流れが必然的に起きるし、一方で、経済基盤の脆弱な途上国の若年人 口が世界で大きな混乱を作り出す恐れもある」。

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日本の少子高齢化
―進国だけではない、
新興国の少子化で世界経済の成長は減速する

(2010年11月号、2012年1月Subscribers' Only公開

ニコラス・エバースタット/アメリカンエンタープライズ研究所 政治経済学者

日本で少子化現象が始まったのは1950年代。特に1970年代初頭以降、出生率は人口置換水準を一貫して下回るようになった。人口動態の分析者たちは、長期的な出生率を予測する指標を持っていないが、専門家のなかには、非常に低い出生率は今後を予兆する先駆けに過ぎず、現状では考えられないほどに今後出生率は低下していくと主張する者もいる。出生率を低下させている大元の原因がなにかは分かっていないが、その帰結の一部は比較的はっきりしている。第1に、現状における出生率の低下によって、生産年齢人口の規模はいずれ小さくなっていく。第2に、低い出生率はいずれ高齢社会が出現することを意味し、少子化が長期的に続けば、このプロセスは一気に加速する。


人口高齢化にどう対処する
―日本システムから退出する企業と個人
(アンソロジーvol.32掲載)

レオナード・J・ショッパ/バージニア大学准教授

移民の受け入れ規制を緩和させれば、労働人口の急激な低下ペースに少しは歯止めをかけられるかもしれない。しかし国連は、労働人口の減少を埋め合わせるには、日本は今後50年にわたって年間70万人の移民を受け入れ続けなければならないと試算しており、これは移民をほとんど受け入れてこなかった日本にとっては、どう考えても無理な数字だ。現在の成人労働人口と退職者人口の比率は4対1だが、2025年にはその比率が2対1になると考えられる。しかも日本ほど急速に人口の高齢化が進んでいる国はない。社会保障や医療保険システムの崩壊が警告されているアメリカでさえも、2025年における労働人口対退職者人口の比率は3・25対1にとどまると予測されている。どう見ても、日本は真の危機に直面している。政府の社会保障支出に占める高齢者用の年金や医療保険関連支出の比率は現在40%だが、これが2025年までに60%を超える可能性もある。CIAとムーディーズが日本経済の先行きを悲観的に見たのは、政府がすでに膨大な債務を抱え込んでいることに加えて、人口高齢化という重荷を背負っていくのに必要とされる資金を、日本政府が今後いかに調達していくか不透明な状況にあるからだ。



2012.1.17.更新




出生率を低下させている大元の原因がなにかは分かっていないが、その帰結の一部は比較的はっきりしている。第1に、現状における出生率の低下によって、生産年齢人口の規模はいずれ小さくなっていく。第2に、低い出生率はいずれ高齢社会が出現することを意味し、少子化が長期的に続けば、このプロセスは一気に加速する――N・エバースタット (グラフは人口構造の推移 中小企業庁)

関連論文



人口高齢化と経済
―世界を変える四つの人口メガトレンズ

(2010年11月号掲載、2012年1月Subscribers' Only公開)

今後数十年にわたって先進諸国はかつてのように経済的にダイナミックな存在ではなくなっていく。人口高齢化が進むからだ。・・・2050年には、アメリカ、中国、ヨーロッパの30%以上の市民が60歳以上になり、日本や韓国の場合、その比率は40%を超えていると予想される。 一方、今後数十年にわたって引退世代の数が増えるにつれて、必然的に労働力の規模は小さくなっていく。・・・
J・A・ゴールドストーン


だれが日本の方向性を決めているのか? (2009年10月号)

日本政府は2100年までにこの国の人口が、現在の1億2500万人から、5500万人程度に減少すると予測している。現在の日本の人口はアメリカの二分の一だが、それが四分の一に落ち込むことになる。この場合、2050年におけるアメリカにとっての日本の重要性が現在と同じであることはあり得ない。
ニコラス・クリストフ


「二度と繰り返せない」出生率の低下と都市化
―誇張された大国、中国の実像  (2011年10月号)
サルバトーレ・バボネス


ロシアの「死にゆく社会」 (2011年12月号)
―― 想定外の人口減少はロシアをどう変えるか

ニコラス・エバースタット

最近のニュースより

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将来推計人口:2048年に1億人割れ 60年に8674万人、高齢者4割に−−厚労省研究所 (1月30日)
毎日新聞


中国政府発表:高齢化率は9.1%、前年比で0.25pt上昇(1月17日)
サーチナ
 

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   2012年1月26日更新
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先進国と民主主義を揺るがす中間層の衰退
― 新保守主義と福祉国家モデルでは問題を解決できない
(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号、2月号)


中間層を支える思想とイデオロギーを
― 歴史の未来
(2012年2月号掲載)
フランシス・フクヤマ/スタンフォード大学シニアフェロー

マルキストが共産主義ユートピアを実現できなかったのは、成熟した資本主義社会が、労働者階級ではなく、中産階級を作り出したからだ。しかし、技術的進化とグローバル化が中産階級の基盤をさらに蝕み、先進国社会の中産階級の規模が少数派を下回るレベルへと小さくなっていけば、民主主義の未来はどうなるだろうか。問題は、社会民主主義モデルがすでに破綻しているにも関わらず、左派が新たな思想を打ち出せずにいることだ。先進国社会が高齢化しているために、富を再分配するための福祉国家モデルはもはや財政的に維持できない。古い社会主義がいまも健在であるかのように状況を誤認して、資本主義批判をしても進化は期待できない。問われているのは、資本主義の形態であり、社会が変化に適応していくのを政府がどの程度助けるかという点にある。


中間層の衰退と先進国の衰退
― 漂流する先進民主国家
(2012年1月号)
チャールズ・クプチャン/米外交問題評議会シニア・フェロー
すでに日本は、終身雇用と年金で企業が従業員を支える伝統的な社会契約を維持できなくなってきている。この20年間で日本の中産階級の所得レベルは低下し続け、社会格差は拡大し、1980年代は7%だった貧困率が2009年には16%へと上昇した。1989年当時、一人あたりGDPの世界ランキングで日本は4位につけていたが、2010年には24位へと転落している。・・・アメリカでもこの10年にわたって、家計の平均所得は10%低下し、一方、所得格差は着実に広がり、アメリカは先進国のなかでもっとも格差の大きな社会になっている。


なぜ中間層の衰退が起きているか
― 先進国の貿易財部門の空洞化
(2011年7月号)
マイケル・スペンス/米外交問題評議会特別客員フェロー
経済が成長すれば雇用も増大すると考えられてきた。だが、現在のグローバル経済の構造的進化とそれが経済に与える影響によって、いまや、経済成長と雇用創出は連動しなくなってしまった。主要な新興市場国が、半導体の設計と製造、医薬品、情報技術サービスなど、これまで米経済(や先進国)が支配的な強さをもっていた領域でより大きな競争力をもつようになったからだ。同時に、先進国では、雇用が創出される産業が急成長を遂げる産業から、それほど成長していない産業へとシフトし始めている。その結果、所得と雇用の格差が広がり、高度な教育を受けた人材がより多くの機会を手にする一方で、あまり教育を受けていない労働者の雇用機会は減少し、賃金・所得レベルの停滞という現実に直面している。


2012.1.17.更新




「マルクスは、中産階級、少なくとも資本家階級は、近代社会における特権マイノリティであり続けると考えた。だが、実際には、主要先進国ではブルジョワ階級と中産階級が人口の過半数を占めるようになり、これが、社会主義の行く手に問題を突きつけた」・・・だがいまや、技術的進化とグローバル化が所得格差を広げ、中産階級の基盤を蝕み、民主主義を脅かしつつある。(写真左はカール・マルクス、右はニューヨークでの反ウォール街デモの様子)

関連論文



民主主義の奇妙な勝利と挫折 (2012年2月号掲載)
シュロモ・アヴィネリ


不平等と格差、そしてアメリカンドリームの終焉 (2011年11月号)
ジョージ・パッカー


ドイツ経済モデルの成功 (2011年7月号)
スティーブン・ラトナー


問題に対応できない日本
―― 漂流する日本の政治と日米同盟
 (2011年9月号)
エリック・ヘジンボサム、エレイ・ラトナー、リチャード・サミュエルズ

問題は(日本の)政治家の政策立案能力がまだ十分でないことだ。改革によって(官僚主導から政治主導への)制度上の明確な権限移譲が実現するどころか、む しろ政治家の抗争、政治家と官僚の抗争が誘発され、その結果、権力の空白が生じ、政府の政策決定能力が損なわれている。・・・・


最近のニュースより

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米大統領が一般教書演説、富裕層の税負担拡大求める (1月25日)
ロイター


31年ぶりに貿易赤字、震災や円高で輸出低迷−昨年2兆4927億円(1月25日)
ブルームバーグ


野田首相 施政方針演説要旨(1月24日)
「分厚い中間層を復活させるためにも・・・」
時事通信
 

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   2012年1月24日更新
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緊迫するホルムズ海峡情勢
― 外交か軍事攻撃か
(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号、2月号)


外交か軍事攻撃か
――空爆、外交、それともイランの核武装を認めるか
(2012年2月号掲載)
レイ・タキー/米外交問題評議会中東担当シニア・フェロー
マシュー・クローニッグ/米外交問題評議会核安全保障フェロー

ある朝、目がさめると、国内の5―10の核施設が破壊されている。だが、軍隊は無傷だし、体制も安泰だ。あなたがイランの最高指導者なら、この状況にどう対応するか。国内的な面子を保ち、抑止力を再建するために、何らかの報復策は取らざるを得ないと考えるだろう。だが一方で、自国の軍隊と体制を完全に崩壊させるかもしれないアメリカやイスラエルとの全面戦争は回避しようとするはずだ。・・・むしろ、イランへの軍事攻撃によって状況が管理不能になるとすれば、ホワイトハウスがイランの反撃に対抗することを求める大きな政治圧力にさらされた場合だろう。(M・クローニッグ)

「特定の状況下であれば、イランの軍備管理交渉は不可能ではない」とする認識をワシントンは依然としてもっている。関係するプレイヤーのすべてが、事態が紛争へとエスカレートしていくのを望んでいない以上、緊張が高まっている現在の情勢は、逆に、外交交渉を試みる機が熟したとみなすこともできる。・・・私は、3月か4月に「5プラス1(安保理常任理事国プラスドイツ)」の外交交渉が行われるのではないかとみている。(R・タキー)


いまこそイランを軍事攻撃するタイミングだ
― 封じ込めは最悪の事態を出現させる
(2012年2月号掲載)
マシュー・クローニッグ/前米国防長官室ストラテジスト
核施設を攻撃されたイランが、抑止力を再確立し、国内的面目を保つために反撃を試みる必要があると感じるのは間違いない。だが一方で、イランの軍隊と体制の崩壊につながりかねないアメリカとの戦争を回避しようと、反撃を一定のレベルにとどめる可能性もある。もちろん、最悪のシナリオとして、テヘランがホルムズ海峡を閉鎖したり、南ヨーロッパにミサイルを打ち込んだりする可能性も排除できない。だが、そのような極端な行動をとるとすれば、テヘランが「体制崩壊の危機に直面している」と判断した場合だけだろう。目標を核施設に絞り込んだ軍事攻撃をしても、テヘランがそこまで追い込まれるわけではないだろう。この点を明確にするために、ワシントンは「軍事攻撃の目的はあくまで核開発プログラムを破壊することにあり、体制変革には関心がない」と表明し、イラン政府を安心させるべきだ。その上で、アメリカが圧倒的な軍事力を用いて反撃するケース(超えてならない一線=レッドライン)を特定しておくべきだ。・・・

核武装後のイランにどう対処するか
(2010年3月号、4月号)
ジェームズ・M・リンゼー/米外交問題評議会研究部長
レイ・タキー/米外交問題評議会シニア・フェロー
核開発プログラムは、今ではイランの国家アイデンティティを規定する重要な要素になりつつあり、テヘランは核兵器の開発をすでに決意している。イランが核武装して以降の悪夢のシナリオを描くのは簡単だ。「イスラエルは直ちに核兵器を発射できるように核の臨戦態勢に入り、イラン、イスラエルの双方が、数分間で破壊されるような状況に置かれる。エジプト、サウジアラビア、トルコが一気に核武装を試み、核不拡散条約は破綻し、世界中で核拡散潮流が起きる」。こうした悪夢のシナリオが現実になる可能性もある。だが、そうなるかどうかは、アメリカとイスラエルを始めとする他の諸国が、イランの核武装にどのように反応するかで左右される。


2012.1.17.更新




最悪のシナリオとして、テヘランがホルムズ海峡を閉鎖したり、南ヨーロッパにミサイルを打ち込んだりする可能性も排除できない。だが、そのような極端な行動をとるとすれば、テヘランが「体制崩壊の危機に直面している」と判断した場合だけだろう。(マシュー・クローニッグ) U.S. Navy Photo

関連論文



イランはすでに核弾頭を搭載できるミサイルを保有している
 (2012年2月号掲載予定)
マイケル・エルマン


イランの核開発に打つ手はあるのか (2006年5月号)
リュエル・ゲレット
ケニース・ポラック


イランに対する軍事攻撃か、それとも、
核武装と核戦争のリスクを受け入れるか
 (2011年12月号)
E・エデルマン
A・クレピネビッチ
E・モントゴメリー


対イラン制裁ではウラン濃縮を阻止できない理由 
(2010年9月号)
ホセイン・G・アスカリ


米軍はペルシャ湾に介入できるのか (2009年9月号)
アンドリュー・F・クレピネビッチ


世界の原油市場を左右する中国とイランの石油コネクション (2011年7月号)
エリカ・ダウンズ
スザンヌ・マロニー


もしイスラエルがイランを攻撃すれば (2011年12月号)
スティーヴ・サイモン

最近のニュースより

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EUがイラン産原油禁輸で合意、イランはホルムズ海峡封鎖を警告 (1月24日)
ロイター


イラン外務省:EUの制裁措置は無駄に終わるだろう−IRNA(1月24日)
ブルームバーグ
 

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   2012年1月19日更新
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封じ込めか、軍事攻撃か
対イラン政策を左右する核開発、石油、イスラエル
(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号、2月号)


論争 イランの核施設を軍事攻撃すべきか
(2012年2月号掲載)
攻撃すべきタイミングだ M・クローニッグ前米国防長官室ストラテジスト
攻撃すべきタイミングではない ・カール前米国防省中東担当副次官補

――イランを攻撃すべきなのか。

イランの核開発プログラムの破壊を目的とする軍事作戦をうまく管理して遂行すれば、中東と世界を非常に大きな脅威から救い出すことができる。・・・慎重に管理された空爆作戦の方が、核武装したイランを数十年にわたって多くのコストを投入して封じ込めるよりも、はるかにリスクは小さくて済む。現在、危機に正面から対処すれば、将来においてはるかに危険な状況に直面しなくても済むようになる。(マシュー・クローニッグ)

「ワシントンは他の選択肢が残されている限り、攻撃を選択すべきではないし、攻撃の決定、戦争がどのように展開するかの希望的観測に基づく最善のシナリオを前提に判断を下してはならない」。これが、イラク戦争の教訓だ。イランの核の進展状況、攻撃した場合に戦争がどのように展開するかに関する現実的な分析を前提にすれば、クローニッグの考えとは逆に、「いまはイランを攻撃すべきタイミングではない」という結論が導き出される。(コリン・H・カール)

――攻撃で原油はどうなる。

イランの輸出を上回るような生産調整能力がもはや世界に存在しない以上、イランがホルムズ海峡を脅かさず、アメリカと同盟諸国が戦略備蓄を放出しても、テヘランに対する圧力を強めるだけで、原油価格を高騰させる恐れがある。「原油価格大変動の時代へ」 (M・レビ、R・マクナリー)

経済余波については、例えば、戦略原油備蓄を放出するとともに、他の湾岸諸国に攻撃の前段階で増産を要請しておけば、供給の混乱を相殺できる。中東の産油国の多く、特にサウジアラビアがアメリカにイラン攻撃を促している以上、この点での産油国側の協調は期待できる。(マシュー・クローニッグ)

イランがホルムズ海峡を封鎖すると警告するだけで、原油価格は高騰し、すでに不安定なグローバル経済が大きなダメージを受ける。クローニッグはアメリカの原油戦略備蓄の放出、サウジへの増産要求を(イランのホルムズ海峡封鎖の)対応策として挙げているが、それだけでは十分ではないだろう。特に、サウジの原油の多くが、ホルムズ海峡を経て輸出されていることを無視している。(コリン・H・カール)


イランに対する軍事攻撃か、それとも、
核武装と核戦争のリスクを受け入れるか
(2011年12月号)
エリック・S・エデルマン/元米国防次官
アンドリュー・F・クレピネビッチ/米戦略予算分析センター会長
エヴァン・ブラデン・モントゴメリー/米戦略予算分析センター
IAEAの分析が正しければ、イランは数カ月で核兵器を生産できる状態にある。そしてイランが核武装して中東が核時代に突入すれば、イスラエルとイランは(不安定な核バランスゆえに)ともに相手を攻撃しようとする大きなインセンティブを持つ。・・・アメリカは近く、イランの核武装化 を阻むために軍事力を行使すべきか、それとも、核武装したイランと地域的核戦争というリスクを受け入れるかという困難な選択に直面するだろう。


2012.1.17.更新




イランの輸出を上回るような生産調整能力がもはや世界に存在しない以上、イランがホルムズ海峡を脅かさず、アメリカと同盟諸国が戦略備蓄を放出しても、テヘランに対する圧力を強めるだけで、原油価格を高騰させる恐れがある。(M・レビ、R・マクナリー) U.S. Navy Photo

関連論文



イランはすでに核弾頭を搭載できるミサイルを保有している
 (2012年2月号掲載予定)
マイケル・エルマン


対イラン制裁ではウラン濃縮を阻止できない理由 
(2010年9月号)
ホセイン・G・アスカリ


イランの核開発に打つ手はあるのか (2006年5月号)
リュエル・ゲレット
ケニース・ポラック


米軍はペルシャ湾に介入できるのか (2009年9月号)
アンドリュー・F・クレピネビッチ


もしイスラエルがイランを攻撃すれば (2011年12月号)
スティーヴ・サイモン


世界の原油市場を左右する中国とイランの石油コネクション (2011年7月号)
エリカ・ダウンズ
スザンヌ・マロニー


核武装後のイランにどう対処するか (2010年3,4月号)
ジェームズ・M・リンゼー
レイ・タキー

最近のニュースより

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EU イラン中央銀行の制裁も(1月20日)
NHK


アジアへの原油供給に「変更なし」=イラン国営石油会社(1月19日)
ロイター
 

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   2012年1月16日更新
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ユーロの失敗とヨーロッパの政治
――ユーロ危機に出口はあるのか
(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号)


なぜユーロプロジェクトは失敗したか
――ギリシャのユーロ離脱は何を引き起こすか
(2012年1月号)
マーティン・フェルドシュタイン/ハーバード大学教授

ユーロプロジェクトはいまや「失敗した実験」とみなすべきだ。・・・現在ドイツは、ギリシャをユーロゾーンにとどまらせようと資金を提供することを考えている。これは、ギリシャが離脱すればユーロ圏そのものが解体し、ドイツの輸出と経済に有利に作用しているユーロレートが消失する恐れがあるからだ。だがギリシャが離脱し、通貨の切り下げに踏み切れば、グローバル資本市場はどう考えるだろうか。イタリアも同様の撤退戦略をとるかもしれないと考えだすだろう。その結果、イタリアの国債金利が上昇し始めれば、本当にイタリアはユーロから離脱することになるかもしれない。イタリアが新たにリラを導入し、通貨の切り下げを行えば、その圧力からフランスも離脱して新フランの切り下げを試みる。この時点で、ユーロは消滅する。・・・


インソルベンシーと資金不足を区別した危機対策を
――ユーロゾーンの再構築を
(2011年11月号)

ヒューゴ・ディクソン/ロイター・ブレイキングニュース エディター

財政統合やユーロ共通債では、目の前にある火事は消せない。それよりも、インソルベンシーによる危機と資金不足による危機を区別することだ。インソルベンシー危機に直面しているギリシャ、アイルランド、ポルトガルに管理型ディフォルトを認める一方、資金不足に派生する危機に陥っているイタリアとスペインには改革の意思を確認した上で、資金を供給する。こうすれば、経済のバランスが回復され、ヨーロッパは世界経済において再び大きな役割を果たせるようになる。・・・リーマン破綻の教訓とは、「銀行や政府を決して破綻させてはならない」ということではない。「ディフォルトをうまく管理し、危機が飛び火する恐れのある銀行に備えさせる」。これが教訓だ。


指導国なきヨーロッパ経済の苦悩
――ヨーロッパの新しいドイツ問題
(2011年12月号)
マティアス・マタイス/アメリカン大学准教授
マーク・ブリス/ブラウン大学教授

ユーロ危機を引き起こしている要因は多岐にわたるが、実際には一つのルーツを共有している。それは、ドイツがヨーロッパにおける責任ある経済覇権国としての役割を果たさなかったことだ。かつてアメリカの歴史家C・キンドルバーガーは「1933年の世界経済会議ではさまざまな案が出されたが、リーダーシップを発揮できる立場にあった国の指導者が、国内の懸念に配慮するあまり、状況への傍観を決め込んでしまった」と当時の経済覇権国の無作為を批判したが、これは、現在のドイツにそのままあてはまる。ドイツに求められているのは、ルールメーカーではなく、指導者としての役目を果たすことだ。キドルバーガーなら、ドイツ、あるいはドイツが支配するECBが最後の貸し手としての役割を果たすことを望んだはずだが、ドイツはその役目を果たしていない。





2012.1.17.更新




ギリシャがユーロから離脱し、通貨切り下げに踏み切れば、グローバル資本市場はどう考えるだろうか。イタリアも同様の撤退戦略をとるかもしれないと考えだすだろう。その結果、イタリアの国債金利が上昇し始めれば、本当にイタリアはユーロから離脱することになるかもしれない。イタリアが新たにリラを導入し、通貨の切り下げを行えば、その圧力からフランスも離脱して新フランの切り下げを試みる。この時点で、ユーロは消滅する。だが・・・・(M・フェルドシュタイン)

関連論文



欧米の自爆装置と化したグローバル金融システム
――いずれギリシャはディフォルトを宣言する

マーク・ブリス (2011年9月号)

現在のギリシャが迅速な経済成長を通じて債務を返済するのは無理だし、新たな救済策は債務を膨らませるだけだ。いくら財政緊縮路線をとっても、有権者がそれを拒絶する。そしてディフォルトに陥る。
 


ユーロ危機とヨーロッパの政治 (2012年1月号)
モーリジオ・モリナーリ
アンドリュー・ナゴルスキー
エレイン・シオリーノ


ECBは最後の貸し手になれるか (2011年12月号)
トーマス・フィリポン
ベン・ステイル


政府債務の増大とユーロ危機 (2011年12月号)
アラン・グリーンスパン


ユーロゾーン危機を封じ込めるには (2011年11月号)
ヤコブ・キルケガード


1930年代の悪夢が再現されるのか (2011年4月号)
リアクァト・アハメッド

最近のニュースより

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ギリシャ、近くデフォルトと確信─S&P=ブルームバーグTV(1月17日)
ロイター


ユーロ圏、今年マイナス成長の確率40%=S&Pアナリスト(1月16日)
ロイター
 

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   2012年1月10日更新
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戦後秩序を描いた米外交官 ジョージ・ケナンの遺産
(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号)


思索の人、ジョージ・ケナンの遺産
――決して満足しない精神
(2012年1月号)
ニコラス・トンプソン/ニューヨーカー誌エディター

ジョージ・ケナンは非常に重要な時期に、トルーマン政権の国務省で政策企画部長を務め、第二次世界大戦後の世界を再設計する仕事をした。だが、その後、彼はワシントンのやり方に苛立ちを感じ始め、ワシントンも彼を厄介な存在とみなすようになる。ケナンは聡明であるがゆえに苛立ち、遠大なビジョンの持ち主であるがゆえに不満を抱いた。彼はこの間ずっと、厳格な自己批判、自虐的な考えを自分のメモとして書き残している。「自分がひ弱で、幼稚で、役に立たないだめな人間に思えることがある」。彼の聡明さと自己卑下はつねに表裏一体をなしていた。現状に満足することに不快感を覚え、「われわれ」は「この現状」よりもよくなれると確信していた。「われわれ」が誰で、「この現状」が何であるかは問題ではなかった。ケナンとは、決して満足しない精神そのものだった。


ソビエト対外行動の源泉(X論文)
(2012年1月号)
ジョージ・ケナン

1947年1月、ケナンは外交問題評議会の小規模な研究会で自分の対ソ認識を発表した。メンバーの一人として研究会に出席していたジョージ・フランクリンは翌朝(フォーリン・アフェアーズ誌の編集長)ハミルトン・フィッシュ・アームストロングのもとにとり急ぎかけつけ、前日の議論について報告した。常日頃から才能のある人物や優れた論文を探していたアームストロングは、素早い対応をみせ、当時はまだあまり名前も知られていなかったこの外交官に対して、彼が研究会で話したことを論文として「フォーリン・アフェアーズ」誌に掲載しようと申し出た。だが、ケナンは尻込みした。彼は、政府の一役人にすぎない自分が「何か価値あるもの」を個人の実名で公表してもよいものかどうか悩んでいた。アームストロングはねばり強く説得し、ケナンもようやく折れて同意した。この結果、「ソビエトの対外行動の源泉」と題された論文が「フォーリン・アフェアーズ」誌の1947年7月号に掲載され、著者については「X」とだけ記された。(ピーター・グローズ著「学問とビジネスの出逢い」より


日本の安全保障とアメリカの政策
(1964年発表論文)
(2012年1月号)
ジョージ・ケナン

アメリカ政府にとっては、(日米安保)条約をそのまま保持し自動的に更新させるかわりに、早い段階に協議を開始し、現在の取り決めが果たして望ましいのかどうか、さらにその期限をどうするかについて、日本政府にその見解を明らかにさせるというやり方の方が、儀礼的にも政治的にも得策だろう。・・・状況改善という点で現在もっとも大きな機会を提供しているのは沖縄だ。現地の米軍は、沖縄住民の状況について日本人がひどく敏感になっていることを、今や強く認識している。・・・たとえそれが軍事的にはアメリカにとって理想的なものでないとしても、(米軍も)日本の世論に配慮して現地の住民に多くを依存している駐留米軍のプレゼンスを低下させる必要があると認識しつつある。







「おそらくこのX論文ほど、思想的混乱のなかにあったアメリカという国家の知的な好奇心だけでなく、同様に混乱していた政策立案者や学者の思考様式、そして、その後七つの歴代政権の国家政策に広範な衝撃と影響を与えた論文は他にない」(ピーター・グローズ著「学問とビジネスの出逢い」より)

1月号掲載論文



漂流する先進民主国家
―― なぜ日米欧は危機と問題に対応できなくなったか

チャールズ・クプチャン


なぜユーロプロジェクトは失敗したか
―― ギリシャのユーロ離脱は何を引き起こすか

マーティン・フェルドシュタイン


台頭するアフリカ
―― その経済ブームの秘密とは
エドワード・ミゲル


イスラム主義者とエジプトの未来
――ムスリム同胞団の台頭を前に過激化する世俗派集団

エド・フサイン


プーチン時代の終焉か?
スティーブン・セスタノビッチ


世界エネルギーアウトルック
―天然ガス革命、温暖化、石油、クリーンエネルギーの未来
ファティ・ビロル


2011.12.26.更新

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   2012年1月10日更新
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 2012年 ― 衝突するアジアの経済と安全保障
― TPP、アジアシフトと米国防予算の削減、中国の台頭
(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号)


アジアにおける経済利益と安全保障利益の衝突
――2012年のアジアを考える
(2012年1月Subscribers' Only)
エヴァン・フェイゲンバーム/米外交問題評議会アジア担当シニア・フェロー

アジアの戦略的構図が2012年に大きく変化することはない。アジア諸国は、中国の影響力の増大に対するリスク回避策として、防衛と政治領域での対米協調を双方向で進めてきたし、2012年においてもこの流れは続くだろう。だが、構図が変わらないとしても、グローバル経済(特に欧米経済)の需要が低下しているために、アジア諸国は中国経済の成長にますます多くを依存するようになる。こうして、アジア各国の経済の必要性と安全保障の必要性がさらに衝突する。アジアの友好国が2012年に米経済が回復することを切実に望んでいる一つの理由は、安全保障をアメリカに、経済を中国に依存するという構図は長期的には持続不可能だと考えているからだ。・・・・

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ペンタゴンのアジア・太平洋シフト
――戦略と予算の衝突
(2012年1月)
CFRブリーフィング

マーチン・デンプシー米統合参謀本部議長は、アジア・太平洋地域の重要性を強調し、「人口動態、地政学、経済、軍事トレンズの中枢が太平洋地域へとシフトしている」と述べた。アジアシフトを鮮明に打ち出した今回のペンタゴンの発表は、アジア・太平洋地域との安全保障パートナーシップの拡大を模索するオバマ政権の外交構想に即した戦略見直しとみなせる。しかし、こうしたペンタゴンの新しいビジョンが、2月の予算教書でどのように具体化されるか、まだはっきりしないし、「ペンタゴンが想定する以上の軍事予算の削減が必要になり、アジアの現状に対処していけなくなれば、中国の相対的な軍事的台頭がさらに加速される」と警告する専門家もいる。・・・


アメリカにアジアの安定を強制する力はない
――「欧米世界」を日韓へ拡大し、日中和解を模索せよ

(2012年1月号)

ズビグニュー・ブレジンスキー
/カーター政権国家安全保障問題担当大統領補佐官

アジアの安定を非アジアパワーであるアメリカが強要するのは不可能だし、ましてやアメリカが直接的に軍事力を用いて安定を維持していくことはできない。アメリカがアジアの安定を物理的に支えようと試みれば、下手をすると、20世紀のヨーロッパにおける悲劇をアジアで再現することになる。一方アメリカが、日中間の和解、中印間のライバル関係の緊張緩和を仲介する役目を果たせば、安定化の見込みは大きく開けてくる。第二次世界大戦後のヨーロッパの政治的安定が、独仏の和解なしでは成立しなかったのと同様に、慎重に日中関係の深化を育んでいくことが、極東における安定強化の起点になる。・・・・





2011.12.26.更新




マーチン・デンプシー米統合参謀本部議長(写真右)は、アジア・太平洋地域の重要性を強調し、「人口動態、地政学、経済、軍事トレンズの中枢が太平洋地域へとシフトしている」と述べた。だが、ペンタンが想定する以上の軍事予算の削減が必要になれば、中国の相対的な軍事的台頭がさらに加速される」と警告する専門家もいる。いずれにしても、アジア諸国が経済利益と安全保障利益の間の葛藤に苦しむことになるのは避けられない。

関連論文



アメリカは変化するアジアの戦略環境にどう関わるか
――経済と安全保障のバランス
 (2011年12月号)
エヴァン・フェイゲンバーム


せめぎ合う米中とアジア諸国の立場 (2011年12月号)
サイモン・タイ


環太平洋パートナーシップと中国の台頭
――日本のTPP参加の地政学的意味合い

(2011年12月Subscribers' Only公開)
バーナード・ゴードン


2012年の世界経済を左右する五つのトレンズ
(2012年1月Subscribers' Only公開)
マイケル・スペンス他


2012年、中国経済のバブルははじける?
(2012年1月Subscribers' Only公開)
パトリック・チョバネク


中国の対外強硬路線の国内的起源
―― 高揚する自意識とナショナリズム
(2011年4月号)
トーマス・クリステンセン

最近のニュースより

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米国防新戦略 縮小と重点化を(1月6日)
NHK
 

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anthology vol.35
フォーリン・アフェアーズ傑作選2011-2012
先進民主国家の停滞とGゼロの世界

―民主主義ではもう市場経済の問題を解決できない?>>
 
 
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   2012年1月6日更新
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 2012年の世界経済と東アジア安全保障リスク
――欧米経済の衰退、中国バブル経済の崩壊、北朝鮮の暴走
(1月号Subscribers Onlyより)


2012年、中国経済のバブルははじける?
(2012年1月Subscribers' Only)
パトリック・チョバネク/清華大学・経済・マネジメントスクール准教授

2011年10月、上海の不動産開発業者は突然高級マンションをそれまでの3分の1の価格で販売し始めた。沿岸部の温州や石炭資源地帯であるオルドス(鄂?多斯)では、不動産価格の暴落によってクレジット危機が起き、ビルの屋上から飛び降り自殺をする者が相次ぎ、国を脱出する者もいる。いまや中国の不動産 バブルははじけつつある。不動産開発業者は住宅在庫を維持していくための融資を調達できなくなり、2011年夏までには、ついに住宅在庫を精算し始めた。今後を占う鍵は最後の砦で ある個人投資家が保有物件を安値で売り払うかどうかだ。実際にそうなれば、市場は大混乱に陥り、住宅価格はさらに暴落し、バブルは完全にはじけるかもしれない。・・・・

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2012年の世界経済を左右する五つのトレンズ
(2012年1月Subscribers' Only)
マイケル・スペンス/CFR特別客員フェロー
ユコン・ファン/カーネギー国際平和財団アジアプログラム・シニアアソシエーツ
トーマス・フィリポン/ニューヨーク大学スターンビジネススクール准教授
アシュレー・レスター/モルガン・スタンレー・エグゼクティブ・ディレクター
ヤコブ・キルケガード/ピーターソン国際経済研究所リサーチフェロー
ゲリー・バートレス/ブルッキングス研究所シニアフェロー

ユーロゾーンの安定がさらに損なわれていけば、ユーロ圏は分裂し、経済はマイナス成長に陥り、それが米経済の不安定な回復をさらに揺るがす。新興市場経済も、(米欧を中心とする)世界経済の需要の低下という逆風にさらされ、成長率は減速する。(M・スペンス)

将来の歴史家は2012年を中国経済の成長率が鈍化し始めた年として回顧することになるだろう。(ユコン・ファン)

ワシントンは、政治的膠着状態によって、予算が認められず、重要な政府機能を果たせなくなってしまう恐れがある。アメリカは政策的不確実性の時代に足を踏み入れつつあり、どちらかの政党が明確な政治的勝利と優位を手にしない限り、この事態は今後も続くだろう。(G・バートレス)


金正恩の核ジレンマ
―― 金正日後の北朝鮮の選択肢

(2012年1月Subscribers' Only)
マイケル・グリーン/国際問題戦略研究所シニアアドバイザー

北朝鮮は、規定路線に即して「2012年までに名実ともに核武装国になる」という目的に向けて行動を起こす必要があり、これが若い指導者を試すことになる。・・・服喪期間が終わりに近づくにつれて、金正恩は北朝鮮の軍隊そして世界に対して、核開発プログラムでさらに進展を遂げたことをアピールしたい誘惑に駆られるか、あるいは、そうするように求める圧力にさらされる。だが、2012年は韓国もアメリカも選挙の年にあたる。北朝鮮が挑発ゲームを展開すれば何が起きるか分からない、微妙なタイミングだし、金正恩が挑発路線の微妙なさじ加減をわきまえているかどうか、はっきりしない。・・・








関連論文

2012年1月号掲載論文



漂流する先進民主国家
―― なぜ日米欧は危機と問題に対応できなくなったか

チャールズ・クプチャン


なぜユーロプロジェクトは失敗したか
―― ギリシャのユーロ離脱は何を引き起こすか

マーティン・フェルドシュタイン


イスラム主義者とエジプトの未来
――ムスリム同胞団の台頭を前に過激化する世俗派集団

エド・フサイン


プーチン時代の終焉か?
スティーブン・セスタノビッチ


台頭するアフリカ
―― その経済ブームの秘密とは
エドワード・ミゲル



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